ソニーの海外現地法人は6月5日(現地時間)、高画質コンパクトデジカメの新製品「Cyber-shot RX100M6」(DSC-RX100M6)を発表した。1インチセンサーを搭載した小型軽量シリーズ「RX100」の最新モデル。これまでで最高倍率となる光学8.3倍ズームレンズを搭載し、35mm判換算で24~200mm相当のワイドレンジをカバーしたのが特徴。オートフォーカスはピント合わせの速度や精度を高めたほか、タッチパネルAFを搭載した。

撮影性能を同社のミラーレス一眼と同等のレベルまで引き上げ、スマホでは撮れない写真が手軽に撮れるメリットを訴求する。

米国での価格は1,199.99ドル(約132,000円)。日本での発売日や価格は未定。

  • 200mm相当までカバーする高倍率ズームレンズを搭載した「Cyber-shot RX100M6」(DSC-RX100M6)。本体サイズはこれまでと比べてほとんど変わりない

2016年10月発売の「Cyber-shot RX100M5」(DSC-RX100M5)から1年半ぶりとなるRX100シリーズの新モデル。RX100M5では光学2.9倍(35mm判換算で24~70mm)だったズームレンズを光学8.3倍に一新し、24~200mm相当の広い範囲をカバーできるようにした。F値はF2.8~4.5。レンズ内手ぶれ補正機構は4段相当の補正が可能。

  • ポップアップ式の電子ビューファインダーに加え、ポップアップ式の内蔵ストロボを搭載する

オートフォーカスも改良した。位相差AFのAFポイントは315点で瞳AFに対応する点はRX100M5と同じながら、背面液晶がシリーズで初めてタッチパネルとなったことで新たにタッチフォーカスに対応したのが特徴。ファインダー撮影時に液晶をドラッグすることでAFポイントを移動するタッチパッドAF機能も搭載する。オートフォーカスの速度は、RX100M5の0.05秒から0.03秒に短縮した。最短撮影距離は広角端が8cm、望遠端が100cm。

  • ボタン配置はこれまでと換わらない。背面液晶は、シリーズで初めてタッチパネル式になった

撮像素子はRX100M5と同じ1インチの積層型CMOSセンサーで、有効画素数は約2,010万画素。画像処理エンジンも同じくBIONZ Xを採用する。ISO感度はISO80~12,800。連写速度は、RX100M5と同じくAE/AF追従で約24コマ/秒だが、最大撮影枚数が約233枚に増加した。動画は、新たに4K HDRでの撮影に対応した。

背面液晶は3型(92万ドット)で、タッチパネルを搭載する。チルト機構を改良し、上方向に180度、下方向に90度まで動かせるようにした。ポップアップ式のEVF(電子ビューファインダー)も改良を加え、ポップアップ後に接眼部を手前に引き出す手間を省いた。パネルは235万ドットの有機EL。

  • 背面のチルト式液晶は、下方向への可動域が広がった

  • レンズのズーム倍率が大幅に高まったが、厚さの増加はわずかにとどめた

  • 背面のスイッチをスライドさせると電子ビューファインダーがポップアップする

  • ポップアップ式の電子ビューファインダーは、側面スイッチのスライドだけでセットアップが完了するように改良された。接眼部を引き出す必要がなくなったのは地味に大きい

バッテリー撮影枚数は約240枚(背面液晶使用時)。本体サイズはW101.6×H58.1×42.8mm、重さは約301g(メモリーカード、バッテリー含む)。