より臨場感の高いコンテンツの実現を目指しているのが「リアリティーイメージング」です。
「30万画素3次元映像システム」は、特別なメガネなしに、自然で見やすい3次元テレビの実現を目指して開発中の技術です。最新の技術(*)で高画質化を実現したほか、新たな撮影方法で動画にも対応しました。NHK技研では、水平・垂直方向に動いても見ることができる、光線再生型の3次元映像の研究を今後も進めていくとのことです。
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撮像装置で得られた光線を、複数のプロジェクターと表示光学系によって高密度に再生する技術
「ソードトレーサー」では、フェンシングの剣先の動きを分かりやすく可視化できます。剣先に特殊な反射テープを巻くことで、赤外映像で剣先の動きを捕捉。「放送用の映像」と「赤外映像」を同じ画角で撮影できるカメラにより、剣先の位置を安定的に検出・追跡し、その軌跡CGを放送用カメラ映像にリアルタイムで合成することで実現しています。
では剣先だけでなく、剣全体に特殊な反射テープを巻くと、どんな映像が撮れるのでしょうか。それはまさに『スター・ウォーズ』の世界。ブースの担当者は、このユニークな取り組みを「色んな番組でCGの演出ができる」として紹介。「分かりやすく魅力的なスポーツ中継を目指し、これからも映像解析や各種センサを活用した番組制作技術の研究開発を進めていきます」と説明していました。
「8K4倍速スローモーションシステム」は、8K映像を4倍速(毎秒240枚)で撮影・記録すると同時に、スロー再生(毎秒60枚)が可能な技術。8K/240fpsの超高画質なら、決定的瞬間も逃さず撮影することができます。ちなみに4倍速の8K映像をリアルタイムに記録しながら、同時に60Hzでスローモーション撮影できる装置も開発されています。これにより、長時間にわたる試合を中継しながら、可変速スロー再生が行えるとのことでした。