ここに東京電力のねらいがある。電力会社の根幹をなすのは、各建築物の使用電力量を把握するシステム、送電網、そして発電所がある。この発電所の点検整備に活用するため、共同研究に参画しているのだ。

指でアイコンを押すところ

気になる操作方法は、ディスプレイに映し出されたアイコンやパネルに指で触れるイメージだ。もちろん、ディスプレイに直接触れるわけではない。腕を伸ばして操作したいアイコンやパネル部分に指を持って行けば、センサが指を感知して操作できる。

なお、研究で得られた知見は、QuantuMRに反映し、いずれは東京電力グループのさまざまな現場で水平展開したい考えだ。また、それだけではなく、他産業での活用もにらんでいる。最初は第一線現場での活用だが、技術が確立されれば、アプリ次第で販売店の在庫管理やテレビやエアコンの集中管理、もちろんゲームにも応用できるだろう。ただ、Pokémon GOのように、フィールドサーチ型のゲームに採用されたら、このヘッドマウントディスプレイをかぶって歩くのは、少し気恥ずかしい……。