ASUSは2月27日(現地時間)、スペイン・バルセロナでの「Mobile World Congress 2018」において最新スマートフォン「ZenFone 5」シリーズを発表した。

  • MWC 2018で「ZenFone 5」を発表する、ASUS CEOのJerry Shen氏(左)とQualcomm社長のCristiano Amon氏(右)

だが、その外観はiPhone Xによく似ており、画面上部には特有の「切り欠き」があることが賛否両論を浴びている。なぜこれほどまでにデザインが似てしまったのだろうか。

大画面と狭額縁を追求するスマホメーカー

スマートフォン市場では、画面サイズの大型化が進んでいる。かつては5〜5.5インチが中心だったが、いまや6インチ前後のモデルも珍しくない。ASUSのZenFone 5も、6.2インチの大画面を採用してきた。

単純に画面を大きくするだけでは端末が大きくなりすぎるが、ASUSが採用する「19:9」のように、画面を縦長にすれば横幅を抑えることができる。さらに狭額縁化を進め、本体前面の大部分を表示領域が占める「フルビュー」デザインがスマホ業界のトレンドになっている。

  • ZenFone 5では本体前面の大部分を画面が占めている

ただ、本当にすべてが画面になってしまうと、自撮りに必須のインカメラやスマホの使い勝手を高める各種センサー類を搭載する場所がなくなってしまう。

そこでiPhone Xでは、表示領域が凹型になるような切り欠き(ノッチ)を設けることで、必要な部品を搭載するスペースを確保した。最近ではASUSだけでなく、複数のスマホメーカーが同様の切り欠きを設けている。

  • ZenFone 5も「切り欠き」デザインを採用した

こうしてZenFone 5では、画面周囲の無駄なスペースを大きく減らすことに成功。6.2インチの大画面を、片手でしっかり持てる5.5インチクラスのボディに搭載できたというわけだ。

たしかにZenFone 5の外観は、iPhone Xを模倣したかのような印象を与えることは否めない。だがそれは、大画面化と端末サイズの維持を両立させる上で避けて通れない道でもある。