ソニーは2月27日、有効2,420万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載するミラーレス一眼カメラ「α7 III」を発表した。価格はオープンで、店頭予想価格(税別)はボディ単体モデルが230,000円前後、標準ズームレンズが付属するレンズキットが250,000円前後。3月23日に発売する。

  • ソニーが発表したフルサイズミラーレス一眼「α7 III」(ILCE-7M3)

新開発の有効約2,420万画素の裏面照射型フルサイズCMOSセンサー「Exmor R」を搭載するフルサイズミラーレス一眼のベーシックモデル。ボディ単体と「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」が付属するレンズキットが用意される。

従来モデル「α7 II」から、画像処理エンジン「BIONZ X」とフロントエンドLSIを新世代のものに刷新。人の肌色や花の色などをより自然に描写するようになるなど、色再現性が向上した。ISO感度も常用時最高ISO51200、拡張時最高204800まで拡大され、低感度時のダイナミックレンジも約15ストップと広がっている。また、解像感とノイズ低減を両立させたことで、最大1.5段分画質が向上したとしている。

  • 新開発の有効約2,420万画素の裏面照射型フルサイズCMOSセンサー「Exmor R」を搭載する

  • 背面液晶は92万画素の3型チルト式で、タッチフォーカスやタッチパッドにも対応。電子ビューファインダーは倍率0.78倍の約236万画素となる

  • 操作ボタン類のレイアウトは従来と同じ

AF性能は、693点の像面位相差検出AFと、425点のコントラスト検出方式に対応。AFアルゴリズムの進化により、AF速度/精度/追従性能が向上している。瞳AF機能の検出精度と速度も強化し、AF-Cモードでも使えるように改良された。連写速度は、AF/AEが追従した状態で最高約10コマ/秒。バッファメモリも大容量化し、JPEGスタンダード時で約177枚、圧縮RAW時約89枚、非圧縮RAW時約40枚までの連続撮影が可能になった。

手ブレ補正は、最大5段分の補正が可能な5軸の手ブレ補正機能をボディ内に内蔵。手ブレ補正効果はシャッターボタンの半押しなどで確認できる。この手ブレ補正機能はすべてのEマウントレンズやマウントアダプタ経由で有効で、動画撮影時にも効果がある。

動画撮影機能は、画素加算のない全画素読み出しによる3,840×2,160ドット(4K)撮影が可能。HDRピクチャープロファイルはHLGとLOG(S-Log2、S-Log3)に対応する。そのほかにも、フルHD時での120fpsハイスピード撮影、最大5倍までのスローモーション撮影、最大60倍までのクイックモーション撮影などが可能。

電子ビューファインダーは倍率0.78倍の約236万画素。背面液晶は92万画素の3型で、タッチフォーカスやタッチパッドに対応するチルト式となっている。そのほかにも、AFエリアを操作できるマルチセレクターや、シャッターボタンから独立してAFを動作させるAF-ONボタンなどを装備する。

カードスロットは、同時に2枚まで使用できるデュアルスロット仕様で、同時記録やリレー記録が可能。スロット1はUHS-IIに対応する。USBポートはUSB 3.1 Gen 1対応のUSB Type-C。バッテリには高容量の「NP-FZ100」を使用し、撮影可能枚数は最大710枚(背面液晶での撮影時)。本体はマグネシウム合金+高剛性プラスチック製で、防塵・防滴に配慮した設計となっている。本体サイズはW126.9×D62.7×H95.6mm、重量は565g(本体のみ)。

  • 別売の縦位置グリップにも対応する