天ぷら専門店「銀座ハゲ天」を運営する渡辺ハゲ天が、江戸前天丼とラーメンを提供する新業態店舗「天丼・らぁ麺 ハゲ天」を3月2日に東京都中央区銀座にオープンする。天丼とラーメンのセットで新たな客層を獲得したい考えだ。

  • 渡辺ハゲ天が新業態店舗「天丼・らぁ麺 ハゲ天」を3月2日オープン。場所は東京都中央区銀座5-6-7 銀座七宝ビル1階(画像はプレスリリースより、以下同)

今までにない組み合わせに挑戦

渡辺ハゲ天がオープンするのは、天丼とラーメンのセットメニューを売りにした新業態店舗だ。高年齢層に寄った天ぷらの裾野を広げ、訪日外国人にも気軽に日本の文化に触れてほしいという考えのもと、新領域に踏み込んだ。後者については、店舗立地上もそれが伺える。

そもそも、天丼にうどん、そばのセットは一般的だが、ラーメンのセットは聞かない。理由は、天丼、ラーメンのいずれも油を使った食べ物で、ニーズが見出されないからだ。ラーメンの味の強さにも問題があり「天丼の味のよさを消してしまう」(渡辺ハゲ天)という。

  • ラーメンのイメージ。天丼とラーメンのセットでは、小サイズのラーメンをつけて提供。セットはいくつかあるが「天丼とらぁ麺」が税込み1,380円となる

それでも、天ぷらに合う専用のラーメンを開発することで課題を解決した。ラーメンの開発は、「一風堂」などを展開する力の源グループのコンサルティング部門へ依頼。油脂分が少ない豚骨スープを使ったラーメンを作り上げ、セットメニューを実現した。

1号店はあくまで実験店舗的な位置づけとし、将来的には、国内外への展開も視野に入れているようだ。そのためには1号店の成功が必須となる。日本の食文化を代表する天丼とラーメン。立地上からも、天丼とラーメンの先入観を持たない訪日外国人にこそ受けがよさそうだが、日本でも新たなメニューとして定着していくだろうか。