ただし旅かえるのヒットは稀有な例。「まずはその国の文化や自分たちのアプリの親和性をしっかり考えた方がいい」と金氏は語る。ねこあつめも、英語版では猫の名前を直訳するのではなく、現地のニュアンスを取り入れるカスタマイズを行っている。

「グローバルを狙う場合は、言語性の排除やコンテンツが自動生成されるものが工数を考える上でも重要。先ほど話したネットマーブルは、日本のためにセブンナイツのホームUIをシンプルにした。韓国や中国はPCゲーム文化が定着しているためコマンドが並んでいる方が好まれるが、日本はキャラクターにフォーカスした方がいい。そういうカスタマイズは大切だ」(金氏)

プラットフォーマーとして開発者たちに望むことは何かと言えば、やはり日本が長年培ってきたゲーム産業のポテンシャルだと金氏。

「ゲーム産業の歴史、そして人材が多く日本にはある。例えばVRでは才能豊かな方々が我先にと取り組んでいるし、私たちもDaydreamを日本でもリリースした。新しいプラットフォームには新しいIPが生まれるし、エコシステムが動くと考えている。ARとあわせて新しい領域へ挑戦される方をサポートしていきたい」(金氏)

ただ、Google Playにも弱点はある。冒頭のApp Annieのレポートによれば、2017年第4四半期におけるアプリ内消費額が、iOSのApp Storeはグローバルで115億ドル(約1.26兆円)と、Google Playの2倍近くに及んでいた。

購買力の格差について金氏に尋ねると「デバイス数のリーチは圧倒的に多く、エマージング・マーケットではかなりのシェア差があるし、成長率も力強いものがある。また、ユニークなところではユーザーの傾向の違いがあり、あるジャンルのゲームではGoogle Playの方が相性がいいといったケースもある。先ほどのストアのテスト環境など含め、私たちはきめ細かにサポートできるし、成功事例の共有も常に行っている」と話した。

金氏は最後に、インディゲームを作るスモールチームに対して「ゲームに答えはないし、トレンドを追うのではなく、ぜひ作り上げてほしい」とエールを送った。

「スモールチームは、『これが作りたい』という独創性やクリエイティブ性の高い、作り手の人柄が強く出ている。そういうゲームには熱狂的なファンが付きやすい一方で、スマホゲームというライト層も取り込みやすい下地がある。シンプルで、グローバルに飛び出していける可能性があるプラットフォームをどんどん使ってほしい。そのために私たちもサポートしたいし、それが結果として、ユーザーの喜びにつながりますから」(金氏)