AGC旭硝子は、日本・米国・欧州それぞれの拠点ごとに展開していたバイオサイエンス事業を統合し、一体運営を開始すると発表した。これに伴い同事業の中枢機能をシアトルに設置し、現CMC Biologics社社長グスタボ・マーラーを同事業部長に起用した。

  • AGCグループのバイオサイエンス事業拠点

    AGCグループのバイオサイエンス事業拠点

同社は、1985年にバイオサイエンス事業を発足、2000年初めよりバイオ医薬品製造受託事業を開始し、主に日本で微生物を用いたCDMOを行ってきた。2016年にはBiomeva社、2017年にCMC Biologics社を買収し、同社グループのバイオサイエンス事業は、AGC旭硝子が日本・アジア地域、Biomeva社が欧州地域、CMC Biologics社が北南米・欧州地域を中心に活動する形で3極運営体制をとってきた。

今回の一体運営開始により中枢機能を集約することで、品質基準や運営方法を統一し、各地域の顧客へのスムーズな提案や、世界中どの拠点においても実績に基づいた質の高いサービスを提供することを可能にする。また、バイオサイエンス事業子会社のCMC Biologics社、Biomeva GmbH社の社名をAGC Biologics社に統一し、AGCブランドの浸透を進めるという。

AGCグループは、経営方針AGC plusの下、ライフサイエンス事業を戦略事業のひとつと位置付けており、今後も大きな需要の伸びが見込まれるバイオ医薬品事業に対し、積極的な設備投資を実施していくということだ。