パソコンなしでハイレゾをダウンロード
内蔵ストレージは16GBで、microSD (最大256GB)を挿すことができます。ハイレゾ音源は、PCM 192kHz/24bit、DSD 5.6MHzに対応。ただし、DSDはPCMに変換しての再生となります。また、ワイヤレス通信はWi-FiとBluetooth接続に対応しています。
前述の通り、CT10はWi-Fi接続することで、ハイレゾ音源サイト「groovers Japan」から直接楽曲データをダウンロードできます。ちなみに、音楽ストリーミングサービス「TIDAL」にも対応していますが、現在のところ国内では利用できません。
groovers Japanで楽曲を購入するためには、会員登録が必要です。CT10からも行えますが、キーが小さくて文字入力が大変なので、スマートフォンで会員登録し、CT10でログインすることをおすすめします。あとは好きな楽曲を検索し、ダウンロードボタンを押すだけです。
購入した楽曲データは「フォルダ」メニューの「groovers」-「downloads」に入ります。ホーム(再生画面)で左サイドからスライドすると、「アーティスト」や「アルバム」など様々なアプローチで曲を探すことができます。
右サイドからのスライドでは「再生リスト」が表示され、再生履歴からプレイリストを作成可能。画面の上からスライドすると、Wi-Fiやイコライザーの機能をオン/オフするボタンが表示されます。音質を自分好みに整えるイコライザーは、ポップ / クラブ / ROCK / クラシック / ジャズの5種類が用意されており、「設定」の「イコライザー」から選択できます。
CT10にはハイレゾ音源だけでなく、CD音源など通常の楽曲データを入れることもできるので、もしパソコンに入っている音楽データを入れたいという場合は、USB接続して音楽ファイルをコピーしましょう。他のサイトで購入したハイレゾ音源を入れることもできます。または、DLNA Link機能を使えば、同じWi-Fiネットワークに接続しているパソコンやNASと相互に音楽再生したり、楽曲をCT10に転送することができます。
また、ハイレゾ愛好者にも嬉しい機能も装備しています。DSD対応のポータブルヘッドホンアンプを接続すれば、OTGケーブルを利用することでDSDのネイティブ再生も楽しめます。また、パソコンと接続して、USB DACとして使用することもできます。
高音質で音楽を楽しめる! スマホのバッテリー節約にもなる!
スマートフォンで音楽を聴いている人は、持ち歩く機器が1台増えることに抵抗を感じるかもしれませんね。でも音楽の再生をプレーヤーに任せれば、当然スマホのバッテリーはより長持ちします。スマホと2台持ちした場合も、CT10は約112gとハイレゾプレーヤーの中では軽いため、持ち歩きに大きな負担はありません。
また、ハイレゾ音源は1曲500円程度と、通常の音源よりも高額なのも気になりますよね。すでに非ハイレゾ音源を持っている楽曲ならなおさらです。
正直なところ、私も初めはかなり厳選して購入していました。でも実際に同じ楽曲を聞き比べると、その感動は確実に違います。今回のCT10も、ドラムやベースの音が粒立って聞こえ、高音の響きが美しく、すでに聴き飽きていたはずの曲を何度も聴いてしまいました。CT10はハイレゾ愛好者が普段使いの2台目として利用しても、十分満足できる音質だと思います。
少し残念なのは、本体にエッジがまったくないため滑りやすいこと。手から落ちそうになったことが何回もありました。兄弟ブランドであるAstell&Kernのプレーヤーには純正ケースが販売されているので、CT10にもケースが発売されることを期待しています。
CT10の国内発売時期、および価格はまだ未定ですが、グローバル価格は300ドルを下回る見込みとのことです。ハイレゾで音楽の新しい世界を知りたい方はぜひ検討してみてくださいね。