説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『消せる写真とビデオはないけれど、大至急ストレージの空きが必要です!』という質問に答えます。

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年末年始などイベントが続くと、いつの間にかストレージの空きが残り少なくなっているものです。おそらく原因は撮影しまくった写真やビデオで、それらを整理すれば空きは回復することでしょう。しかし、イベントで撮った写真やビデオは貴重ですから、要不要の判定にはどうしても時間がかかります。

そんなときには、iOS 11の新機能「Appを取り除く」を利用しましょう。すべてのiPhoneに対して有効というわけではなく、サイズが大きめのアプリをいくつかインストールしている場合に限られますが、削除により永久に失われてしまうデータが生じることなく、迅速にストレージの空き容量を増やせます。

「Appを取り除く」は、作成した書類・データは残しつつアプリ本体を削除する機能です。削除したアプリがApp Storeで公開されているかぎり、再インストールすれば書類・データが元どおりになりますから、「一時的にアプリ本体だけ取り除く機能」と考えて差し支えありません。大至急ストレージの空きを確保するには、ピッタリの方法です。

たとえば、プレゼンテーションアプリ「Keynote」のサイズは約600メガバイト、表計算アプリ「Numbers」のサイズは約360メガバイトです。「Facebook」は約250メガバイトで「Twitter」は約100メガバイトと、SNSアプリもそれなりのサイズがあります。「YouTube」や「Googleフォト」といった定番アプリも100メガバイトを超えていますから、削除すればそれなりの量の写真・ビデオを撮影できることでしょう。

操作はかんたん、『設定』→「一般」→「iPhoneストレージ」の順に画面を開き、サイズの大きいアプリを開いて「Appを取り除く」をタップすればOKです。その下に表示されている「Appを削除」をタップすると、作成した書類・データごとアプリが削除されてしまい取り返しのつかない事態になりますから、じゅうぶん注意しましょう。

  • iOS 11の新機能「Appを取り除く」を使うと、データを失うことなくストレージの空きを確保できます