説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iOS 11ではWi-Fiパスワードの入力を省略できるってホント?』という質問に答えます。

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すべての状況で有効なわけではありませんが、答えは「Yes」です。対象のWi-Fiアクセスポイントへ接続済のiPhone/iPadかMacが近くにあれば、そのパスワードの入力を省略できることがあります。ただし、iPhone/iPadのシステムはiOS 11以降、MacのシステムはmacOS High Sierra(v10.13)が動作していなければなりません。

iOS 11の新機能「Wi-Fiパスワード共有」は、近くにあるiPhone同士でWi-Fiアクセスポイントのパスワードを融通します。Wi-Fiアクセスポイントに接続済のiPhoneユーザが、他のiPhoneユーザの接続を許可するのであれば、そのパスワードをワイヤレスで転送するというしくみです。いわば"信頼の連鎖"により、パスワードを紙に書き出したりメールで送信したりする手間を省こうという考え方が根底にあります。

使いかたですが、まずWi-Fiアクセスポイントに接続したい(パスワードを知らない)iPhoneで、そのアクセスポイントのパスワード入力画面を表示しておきます。そこにWi-Fiアクセスポイントに接続済のiPhoneを近づけると、パスワードを知らないiPhoneに通知が届き、パスワードを共有するか確認するダイアログが現れます。そこで「パスワードを共有」ボタンをタップすると、接続済のiPhoneからパスワードがワイヤレス送信され、パスワード欄に自動入力されます。

この機能を利用する場合、Bluetoothを有効にしておく必要があります。また、Wi-Fiアクセスポイントに接続済のiPhoneに、パスワードの送信を受けるiPhone(パスワードを知らないiPhone)の情報を登録しておかなければなりません。

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