前ページで、筆者が考えた10万円ゲーミングPCプランを紹介したが、これで実際にPUBGが動かなければ筆者はいい笑いものだ。そもそもパーツを列挙したのに使用感がないなんて、ライターとして、そしてベンチマーク奴隷としてのプライドが許さない。ならばベンチマークだ!

ただ今回は日数と予算の関係上、すべて同じパーツを揃えることはできなかったので"同等環境での"計測であることをお断りしておきたい。CPUは定格、メモリはDDR4-2133で動作、グラフィックボードに関しては「GF-GTX1050Ti-4GB/OC/SF」のブーストクロック(1,417MHz)に「MSI Afterburner」を利用して設定することで運用している。

電源やSSD、OSは特に描画パフォーマンスに影響しないので、スペックは合わせていない。前出プランのPCと、そう大差ないパフォーマンスになるだろう。

検証環境
CPU Intel Core i3-8100(4C4T、3.6GHz)
マザーボード GIGABYTE Z370 AORUS Gaming 7
メモリ Corsair CMU16GX4M2A2666C16R
(DDR4-2133で動作 8GB×2)
グラフィックス ZT-P10510E-10L
(GeForce GTX 1050Ti、ブーストクロック1417MHzにOC)
ストレージ Intel SSDPEKKW512G7X1
(NVMe M.2 SSD、512GB)
電源 Silverstone SF850F-PT
(850W、80PLUS Platinum)
OS Windows 10 Pro 64bit
(Fall Creators Uptade)

ではベンチマーク結果を見てみよう。PUBGの解像度はフルHD固定とし、画質を一番重い"ウルトラ"と、2段下の"中"とした。新しい砂漠マップの待機場所(最初にプレイヤー全員が集合する建物)の所定のコースを移動して、フレームレートを「Fraps」で検証した。

  • 「PUBG」1920×1080ドット時のフレームレート

    「PUBG」1920×1080ドット時のフレームレート

驚いたことにOS込み10万円で組んだPCでも、フルHDなら最高画質でとりあえずPUBGは動作する。平均41fps程度なのでカクカクはするものの、なんとか動いてプレイは可能だ(ドン勝できるかは別だが)。ただ、実際にプレイすることを考えたら、平均60fps以上出すために画質は"中"より下にすることをオススメしたい。

実際に今回のテスト環境で、PUBGの砂漠マップを画質"中"にした時どの程度のフレームレートで遊べていたのかを紹介しよう。左上の数値がFrapsの出すフレームレートである。

  • 降下中は60fpsを超えることも多い

    降下中は60fpsを超えることも多い

  • 屋外では60fps強
  • 壁の多い空間や室内に入ると70fps
  • あまり見通しのよくない屋外では60fps強、壁の多い空間や室内に入ると70fpsを超えるようになる

  • 遠景が描き込まれる複雑なエリアでは60fpsを若干割る
  • 遠景が描き込まれる複雑なエリアでは60fpsを若干割る
  • 遠景が描き込まれる、あるいは工場などの造形の複雑なエリアでは60fpsを若干割ることもある。ただ動きを負うのは難しくはない

  • PUBGプレイ中のCPU占有率を追ってみた

    PUBGプレイ中のCPU占有率を追ってみた。4つのコアがほぼ均等に使用されているのが分かる。待機場所ではCPU占有率は70~80%と高く、落下傘降下前はほぼ100%近くまで上がる。だが降下すると一気に下がる感じだ

  • 砂漠マップで実際に動き回った時のCPU占有率

    こちらが砂漠マップで実際に動き回った時のCPU占有率。各コア均等に50%~70%の間で推移する感じだ

まとめ:10万円PCでもPUBGは十分攻められる!

最後のベンチマークでも分かった通り、画質を抑えてしまえばCore i3-8100 & GTX 1050 Tiという組み合わせでも十分遊べる。もちろん今後PUBGのアップデートやプレイヤー数変化等でパフォーマンスがより改善される(あるいは悪化する)可能性は十分あるが、2017年末の段階では、画質を"中"にすればフルHDでも快適に遊べた。

もう少し予算があればCore i5-8400やGTX 1060にグレードアップするのが良いが、残念ながら2017年末の段階ではどちらも品薄気味。後々アップグレードするつもりで組むのもよいかもしれない。