説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneで「TABキー」は使えますか?』という質問に答えます。

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TAB(タブ)キーとは、文章の開始位置を揃えたりまとまった量の空白を入力するためのキーで、パソコンで文章入力作業を行うときによく利用されます。このキーを押すと、カーソル位置に制御文字コード(0x09/水平タブ)が挿入され、見かけではスペース数文字ぶんが表示されます。ややこしい話ですが、文字数としては1文字です。

そのTABキーですが、iOSに標準装備のソフトウェアキーボードには存在しません。テキストに含まれる制御文字コードとしてのTABは解釈できるため、パソコンなどで作成した文書を表示すればTABとしての空白は表示されますが、直接入力するためのキーは用意されていません。

iPhoneでTABを入力するとなると、TABを含む文書を入手しTAB部分をコピーして使うことになります。利用するつどコピーするのは大変ですから、ユーザ辞書に登録することが現実的かもしれません。ソフトウェアキーボードにこだわらないのであれば、TABキーを備えた外付けキーボードを用意するという手もありますが、その場合iPhoneならではの携帯性・機動力は低下してしまいます。

TABを含む文書など見当たらない、ふと思い立ったときにTABを入力したいという場合には、とっておきの裏ワザがあります。iOS 11で追加された『メモ』アプリの作表機能を利用して適当な表を作成し、それをテキストに変換するのです。列と列の間にはTABの制御文字コード(0x09)が自動挿入されますから、そこをコピーして使えばTABキーを押した場合と同じ効果が得られます。あまりスマートな方法ではありませんが、TABを含む文書を探し回るより効率的です。

  • 急に「TAB」が必要になった場合、『メモ』アプリで作表したものをテキスト変換すると入手できます