Javasparrowは15日、遠く離れた相手が付けた灯りと連動するIoT照明「wesign」(ウィーサイン)を発表した。同日から直販サイトなどで販売開始し、価格は税別28,000円。

wesign

Wi-Fiを搭載した、2つで1セットのIoT照明。本体の上部・下部それぞれにLEDを備えており、照明として使う場合は上部のLEDが点灯するが、下部にあるLEDは、ペアリングしているもう片方の照明と連動して光る仕組み。例えば、離れて暮らす家族が帰宅して、片方の「wesign」を点ける(上部LED)と、自分の家にあるもう片方の「wesign」が自動的に点灯する(下部LED)。

離れた場所に置いたそれぞれのwesignを点灯すると、上部LEDと下部LEDの両方が点灯。どちらかがオフの状態であれば、上部LEDのみ点灯する

wesign同士が連動して光る仕組み。単身赴任の家族や、祖父母と孫、遠距離恋愛の恋人など、大事な相手の存在を感じられるとする

同社が手がける製品のコンセプトは"作り手のぬくもりを製品に宿す"こと。また、空間や作法にマッチするデザインや、相手や場所とのつながりも重視する。

「wesign」は、ガラスとLED、基板、スイッチというシンプルな構成だが、多くの部分で手作業を取り入れた。こだわりのひとつはガラスで、上部のカバーガラスは型を使わず、人が吹き竿に息を吹き込んで形成した。また、内部には、白熱電球のあたたかみを思わせるフィラメントLEDを採用。LEDを支える金属は真鍮製で、これも手で磨かれている。スイッチは、手で押しやすいコード付きの物理スイッチを備えた。

上部のカバーガラスや内部のフィラメントLEDの支柱に人の手が加わっている

点灯したwesign試用機。写真ではわかりにくいが、基板の下にLEDが備えられており、その部分も点灯している(製品版ではカバーガラスは取れないようになっている)。企業とコラボレーションしたカスタマイズも可能という

利用にはWi-Fiへの接続が必要。2つのwesignはあらかじめペアリングされているため、それぞれのwesignでWi-Fi設定が終われば、すぐに使い始められる。販売予定数は100個セットだが、需要があれば継続して販売していく。

本体サイズはW91×D91×H135mm、重量は600g。ガラスクリーナークロスやセットアップガイドなどが同梱される。調光機能も備え、本体のトグルスイッチで2段階に設定可能だ。

通常版の同梱品。このほか、あらかじめ小型のWi-Fiルータを同梱し、出荷時にwesignのWi-Fiをセットアップした簡単セットアップモデルも用意する

ペアで使う照明のため、2個1セットながら、製品はひとつずつ個別にパッケージングされている。贈り物として購入する用途も想定しており、片方のwesignのパッケージには、メッセージを記入できるスペースを設けた

Javasparrow 代表取締役/エンジニアの國舛等志氏(左)と、代表取締役/デザイナーの稲田祐介氏(右)。「『便利』より『あたたかみ』を大事にした。相手の存在や気配が伝わり、つながりを感じることができる。会話のきっかけを作る照明になれば」と語る