Google Homeで一番大きな特徴は、なんと言ってもGoogle アシスタントを搭載していることだろう。Google アシスタントはGoogleの自然言語処理・機械学習を組み合わせた音声認識サービス。ユーザーが話す言葉の意図を読み取って最適な答えを返し、ユーザーをサポートするよう作られている。2017年5月29日から日本語にも対応しており、日本では対応スマートフォンで使用可能だった。

このGoogle アシスタントがスピーカーに搭載された製品がGoogle Homeだ(米国では2016年11月に発売済み)。AIスピーカーとも呼ばれる「Amazon Echo」や、同じく5日に正式販売が開始されたLINEのスマートスピーカー「Clova WAVE」と同ジャンルの製品となる。

Googleによると、日本のGoogle Homeは「OK Google」だけでなく、「ねえ、Google」の呼びかけにも反応し、インターネットを通じてニュースや天気情報など、ユーザーの知りたい情報に返答する。ユーザーはGoogle検索する感覚で「●●駅から××駅までの行き方」や、「この食材のカロリーは」など知りたいことを尋ねることができる。タイマーや目覚ましをセットしたり、Googleカレンダーの予定を確認・登録したりすることも可能だ。

キッチンで料理中、両手が塞がっていても「ねえ、Google。タイマーを3分でセットして」と言うと、タイマーが設定される

ニュースの読み上げでは、5日時点で下記11メディアと連携しニュースの聴取が可能(カッコ内は提供会社)。媒体名を指定してニュースを聞くこともできる。

  • 「朝日新聞アルキキ」(朝日新聞社)
  • NHK ラジオニュース (日本放送協会)
  • 公式ITニュース (株式会社 Voicy)
  • J-WAVE TOKIO HOT 100 (株式会社 J-WAVE)
  • スポニチ (スポーツニッポン新聞社)
  • TBS ラジオ (TBSラジオ)
  • 日経電子版NEWS (日本経済新聞社)
  • ニッポン放送 (ニッポン放送)
  • 毎日新聞 (毎日新聞社)
  • ラジオクラウド (博報堂DYメディアパートナーズ)
  • ラジオNIKKEI (日経ラジオ社)

リリース時点での対応メディア

また、Google Play MusicやSpotifyなどの音楽配信サービス、YouTubeやNetflixなど動画配信サービスとも連携する。配信サービスはリリース時点で「うたパス・ビデオパス」「Google Play Music」「Spotify」「Netflix」「ラジコ」「YouTube」の対応が発表されている。動画配信サービスでは、HDMI接続のストリーミングデバイス「ChromeCast」と連携させ、例えば「OK Google、Netflixで『ウォーキング・デッド』を再生して」などと話しかけると、テレビで自動的に再生が開始する。今後連携するサービスは拡大させていくという。

Google HomeとChromecastを連携させると、OK Googleの呼びかけで、動画配信サービスをテレビで再生させることもできる。Netflixが自動的に立ち上がり、指示された動画が再生される。早送りや巻き戻し、一時停止操作なども音声で行える。なお、インターネットとの接続は無線LAN(IEEE802.11b/g/n/ac準拠)

このほか、Google Homeと連携できるActions on Google機能も用意し、今後数週間をめどにAPIをリリース。サービスがAPIに対応すると、Google Homeへの呼びかけで対応サービスを呼び出すことができる。スマートフォンで調光できるLED照明「Hue」など、スマートホーム用デイバイスとも連携し、電源オンオフや明るさの調節を「OK Google、電気を消して」といった音声で行えることも可能だ。Actions on Google対応のメリットは、自分のよく使うサービスが対応していれば、Google Homeから音声操作でそのサービスを呼び出せること。5日時点ではAmebaやSUUMO、食べログといったサービスが対応を発表しているが、今後アプリメーカー側で対応が広がることを期待したい。

Actions on Google対応予定のサービス

スマートホームデバイスとも連携

これらGoogle Homeの設定はすべて、iOS/Android向けのアプリで行う(PCや本体では設定できない)。アプリでは読み上げるニュースサイトやその順番、連携する音楽・動画配信サービス、およびスマートデバイスなど、Google Home全般の設定が行える。

Google Home発表会