EIZOは9月28日、60W給電可能なUSB Type-Cを搭載した27型4Kディスプレイ「FlexScan EV2785(以下、EV2785)」を発表した。ブラックモデルが2017年11月30日、ホワイトモデルが2018年1月30日の発売。価格はオープンで、直販サイト「EIZOダイレクト」での販売価格は税込129,600円(税別120,000円)。
EV2785は、2016年11月に発売した27型液晶ディスプレイ「FlexScan EV2780(以下、EV2780)」の上位モデルとなり、EV2780とは併売となる。4辺フレームレス・フルフラットのEV2780をベースに、解像度やコントラスト比の向上、USB Type-C給電能力の強化、スピーカーの前面への移動などを図った。USB Type-Cによる給電は、USB Power Delivery(USB PD)対応だ。また、画面のブルーライトを約80%カットするモードや、画面の微妙なちらつき(フリッカー)を完全カットする機能も備えている。
EV2785では、スタンドにEV2780と同時期に発売した24.1型の「FlexScan EV2456」で採用した3段スライド方式のデザインを取り入れ、EV2780に比べて昇降範囲を22mm拡大した。電源内蔵でACアダプタ不要であり、台座の直径も15mm小さくなっているので、より省スペースに設置可能になっている。
また、USB Type-Cの給電能力を60Wに引き上げたことで、外部ディスプレイとしての使い勝手を向上している。
電源入力と映像出力に対応したUSB Type-C端子を備えたモバイルPCやハイエンドPCなら、1本のケーブルだけでEV2785への映像入力とPCへの電源入力が可能となり、例えば屋外にモバイルPCを持ち出しても、戻ってきたらデスクの上のEV2785とUSB Type-Cケーブル1本をつなぐだけで、外部ディスプレイへの映像・音声・データ出力と電源が確保できる。EIZOでは、USB Type-C互換性情報をEIZOのWebサイトで随時更新していく予定だ。
EV2780などに搭載して好評の自動調光機能も進化している。これはディスプレイ周辺の明るさを画面下部に配置した自動調光センサーでセンシングし、環境照度に合わせてディスプレイの照度を自動的に調整して、瞳孔の過度な開閉を防いで目の負荷を軽減する機能。EV2785では周囲の環境照度への追従性を向上し、より自然で滑らかな自動調光を実現している。
このほか、従来機種からの疲れ目対策機能や、無償のFlexScan専用ソフトウェア「Screen InStyle」、管理者向けサーバーソフトウェア「Screen InStyle Server」にも対応。アプリケーションごとに表示モードを自動的に切り替えたり、ビジネス用途で管理者が複数のEV2785を遠隔で一括設定したりといったことが可能だ。
Screen InStyleを利用すれば、アプリケーションごとに画面表示モードを自動で切り替えるといった機能を備える(左)、Screen InStyle Serverではディスプレイそのものやディスプレイに接続しているPCの情報をまとめて取得するといったことが可能だ |
本体サイズはW611.4×D230×H367.3~545.2mm(横表示時)、重量は約8.2kg(含スタンド)。スタンドのチルト角度は上が35度/下5度、スイーベル角度344度、縦回転は90度。177.9mmの高さ調節に対応する。液晶パネルはIPS(アンチグレア)方式、解像度は3,840×2,160ドット、視野角は水平/垂直とも178度、輝度は350cd/平方メートル、コントラスト比は1,300:1、応答速度は5ms(中間階調域)。
映像入力インタフェースとして、USB Type-C×1、DisplayPort×1、HDMI×2(4K/60P)を備え、アップストリーム(USB Type-C)×1とダウンストリーム×2のUSB 3.1ハブ(1系統はバッテリーチャージに対応)を備える。