都内・日本橋三越本店にて、ゲーム音楽をテーマにした展示イベント「GAME SYMPHONY JAPAN PREMIUM WEEK ~Vol.2~」が9月12日まで開催されている。初日となった1日には、関係者を招いたプレスプレビューが行われた。海外からの人気も集める日本のゲーム、中でもその音楽にフォーカスした本イベントの見どころを紹介していく。

GSJの指揮者・志村健一氏や武将の末裔、文化の伝道師らが日本橋三越本店に集結

「GAME SYMPHONY JAPAN PREMIUM WEEK ~Vol.2~」は、日本の新しい文化芸術として注目されるゲーム音楽を独自のアプローチで世界に発信する「GAME SYMPHONY JAPAN(GSJ)」と、日本橋三越本店がコラボレーションする企画。今年5月に開催された第1弾では、20周年を迎えた「ペルソナ」シリーズ最新作『ペルソナ5』をテーマにしていたが、今回は「信長の野望」シリーズなどを手がけたゲームクリエイターであるシブサワ・コウ氏の世界がメイン。彼が手がけてきた作品の世界観が楽しめるような企画や展示物が多数用意されている。

プレスプレビューでは、イベント開催中に展示されるコラボレーションカー「Himiko 乱〈RAN〉(ヒミコ ラン)」がお披露目された。この「Himiko 乱〈RAN〉」は、光岡自動車が今回のイベントのために制作した特別仕様車で、織田信長をはじめとする戦国武将の甲冑や愛馬をイメージしている。担当者はネーミングについて、「戦国時代の武将たちの美に対する美意識や様式に関する考え方などを"乱"という字に込めました」と説明した。

カラーリングは戦国時代の美意識を再現した赤と黒の「花吹雪 漆黒」。黒色の塗装には金色のフレークのみを散りばめ、さまざまな角度から独特の輝きを楽しめる仕様で、ほかにも「藍鼠」のカラーリングも用意されている。もちろん、このコラボカーは実際に販売され、限定数は4台。車両価格は638万円(税込)となっている。『Himiko 乱〈RAN〉』は9月9・10日、本館1階南口に展示されている。

展示スペースは日本橋三越本店7階に設置されており、シブサワ・コウ氏が手がけた「信長の野望」の世界を原画やゲームパッケージなどが紹介されているほか、武士の世界をモチーフにしたアート作品も展示されている。

特に注目は、上杉氏系図をはじめ、徳川秀忠公ゆかりの甲冑、さらに織田信長が桶狭間の戦い前、『敦盛』を舞う際に用いられたと伝わる陣太鼓「桃山勝利鼓」といった戦国武将ゆかりの品々。9月2日にミューザ川崎で行われた「GAME SYMPHONY JAPAN」コンサートでは、「武楽(ぶがく)」の創始家元・源光士郎氏が実際に陣太鼓を使用し、舞を披露した。

また、展示会に併設されるコラボカフェ「武の美」「ときめきレストラン☆☆☆ コラボカフェ」では、コラボメニューが楽しめるほか、グッズ販売コーナーも用意。グッズコーナーは初日から大人気のため、グッズをゲットしたいという方は早めに足を運んでいただきたい。

さらに、日本橋三越本店6階の三越劇場では9月9・10日には、志村健一氏やなるけみちこ氏、岩垂徳行氏、坂本英城氏が参加するトークイベント「GSJの世界~作り手の想い~スペシャルファンミーティング」が予定されている。

「GAME SYMPHONY JAPAN @三越劇場」コンサートで指揮を担当した志村健一氏は、「GSJは過去、国内外24回のコンサートを開催していますが、毎回満席で、海外の方にも楽しんでもらっています」と手ごたえを感じている様子を見せつつ、「今回のテーマは"フュージョン(融合)"。ゲームを通して日本の歴史や文化を振り返りながら、実在する本物の文化を発信する方々とフュージョンすることで、日本の美意識を世界に向けて発信していきたいと思います」と本イベントにかける思いを語った。