企業のコワーキング利用は加速するか

日本法人である「WeWork Japan」は、まだ設立直後の状態で従業員も少ないものの、2018年には東京を皮切りに数十の拠点展開を目指すという。

2018年にまずは東京から展開する

だが、日本においてWeWorkは後発の存在だ。すでに国内では多数の事業者がコワーキングスペースやシェアオフィスを展開している。そこでWeWorkは日本上陸の前に、1年間に渡って日本市場の研究に時間を費やしたという。

そこでWeWorkが注目したのは、スタートアップや個人事業主だけでなく、企業もまたコワーキングスペースの利用に関心を持っているという点だ。

その狙いは2つある。1つは、外回りなど固定席を必要としない従業員にサテライトオフィスとして利用させることで、事務所のコストや通勤時間を削減するというものだ。

それに加えて、2つ目に鍵になるのが先に挙げた「コミュニティ」の存在だ。これまで接点のなかったスタートアップや個人事業主とのつながりができることで、通常の企業活動では不可能だったコラボレーションが実現する。いま、流行語にもなっている「共創」が期待できるというわけだ。

2018年には、これまで及び腰だった大企業が一斉に働き方改革を採り入れ、コワーキングスペースの需要も急増する可能性が高い。この動きを見据え、日本市場に最高のタイミングで上陸することがWeWorkの狙いといえる。