主要スペックとベンチマークテスト
試用機である「XPS 15 プレミアム」の仕様は、CPUがIntel Core i7-7700HQ(4コア/スレッド、2.80GHz)、メモリが8GB DDR4-2400MHz、ストレージが256GB PCIe SSD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 1050 4GB、ディスプレイが15.6型フルHD(1,920×1,080ドット)液晶、OSがWindows 10 Home 64bit。
「Windowsシステム評価ツール(WinSAT)」の結果は、プロセッサが「8.3」、メモリが「8.3」、グラフィックスが「5.9」、ストレージが「8.6」、グラフィックス「5.9」だ。さすがに4コア/8スレッドだけあって、プロセッサのスコアが高い。
■「Windowsシステム評価ツール(WinSAT)」の結果 | |
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プロセッサ | 8.3 |
メモリ | 8.3 |
メモリ | 8.3 |
グラフィックス | 5.9 |
ストレージ | 8.6 |
試用機のSSDは東芝製でTLC NANDを採用。PCIe Gen 3 x4、NVMeに対応する。CrystalDiskMarkによる計測だと、シーケンシャルアクセス速度はリードが1,618MB/s、ライトが507MB/sと高速。ランダムアクセスも優れており、非常に快適だ。
ゲーム系ベンチマークテストとして、ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークを試した。解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2種類で、フルスクリーンモード、プリセットは高品質(ノートPC)と最高品質でテストを行った。
ファイナルファンタジーXIVのベンチマークテストでは、7000以上のスコアで「非常に快適」という評価が得られ、これが1つの目安となる。結果を見ると1,920×1,080ドット/最高品質以外では、スコアが7000を越えて「非常に快適」となった。ただし、平均フレームレートでは最高品質でどちらの解像度の60fpsを割っている。テスト中でも炎が揺らめくシーンや水しぶきが上がるシーンで、カク付きが目立った。
とはいえ、ゲーミングノートPCでもないのに、1,920×1,080ドット/高品質(ノートPC)でも平均60fpsを大きく上回った点は評価できる
■ファイナルファンタジーXIVのベンチマークテスト | ||
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高品質(ノートPC) | 最高品質 | |
1,280×720ドット | 12455(平均89.250fps) | 8558(平均58.268fps) |
1,920×1,080ドット | 10368(平均72.679fps) | 5957(平均40.432fps) |
なお、通常使用ではほとんどファンが回ることがなかったが、さすがにこのベンチマーク中はファンが全開となった。底面から吸気し、ヒンジ付近から排気されるので、PCの横に何かものを置いたときに排気があたることがない。
最後にバッテリー駆動時間をチェックした。消費電力を考慮してか、フルHDモデルでは56Whr(Watt Hour)、4Kモデルでは97Whrのバッテリーを搭載している。スペック上の駆動時間は約10時間となっている。
そこで、バッテリー駆動時間検証ソフト「BBench」を利用して駆動時間を検証した。PC側の設定は電源オプションが「バランス」、バッテリー節約機能オフ、ディスプレイ輝度が50%で、キーボードバックライトあり、Wi-FiとBluetoothは有効。BBench側は60秒ごとのWebアクセスと10秒ごとのキー入力の設定だ。この状態で満充電から休止状態になるまで、約5時間23分とちょっと公称値と差がある。
駆動時間はディスプレイ輝度やキーボードバックライトにかなり左右されるので、輝度を落としたりキーボードバックライトをオフにすることで、伸ばすことができるだろう。また、もし不安な場合はオプションとして外付けバッテリーが用意されているので、こちらを購入するといいだろう。
まとめ - モテる15.6型ノートPC
さて、ここまでを振り返ってまとめたい。アルミ削り出しの筐体は非常に質感が高いうえにルックスが良い。さすがプレミアムPCらしく"所有する喜び"を感じられるPCといえる。また、超狭ベゼル「InfinityEdge」は、本体のコンパクト化に加えて、高い没入感を実現する。デザイン面でもこれは重要で、いまちょっと幅があるベゼルのノートPCを見ると野暮ったく感じることもある。
入力デバイスとして、タッチパッドは一体型のものとしては使いやすい部類だが、キーボードのレイアウトに戸惑った。人によっては慣れるまでに時間がかかりそうだ。
システムのパフォーマンスは高く、家庭・ビジネス問わず日常的な作業であれば、性能面でストレスを感じる場面はほとんどないはずだ。ゲームなど高付加作業も「最高」を目指さなければ、十分対応可能で、ゲーミングPCでなくとも「いつでも気軽に光の戦士になれる」。
重量は1.82kg~1.99kgと決して軽いとはいえない。ただし、筆者の感覚としては十分モバイルできる範囲であり「高性能マシンを外でも使いたい」というニーズに対して最適なモデルといえるだろう。