WWDC 2017で披露されたiOS 11について、本連載で特集してきた。前述の通り、Appleは例年、9月に新型iPhoneを発表する予定となっており、このタイミングと前後して、正式版のiOS 11がダウンロード可能になる。

また、こちらも例年通りの話だが、iOS 11には、次のハードウェアに関連する機能を既に含んでいると考えられる。しかしそれは、WWDCでは披露されないことも例年通りだ。

例えばiPhone 6はApple Payをサポートしたが、その年の6月のWWDCではApple Pay関連の話は紹介されなかった。iPhone 7 Plusは2台のカメラを備え、ホームボタンが感圧式に変更されていたが、やはりその年のWWDCで2台のカメラにも、感圧式のホームボタンについても触れられてはいない。

その意味で、今回「反転カラーの再デザイン」のような、ちょっとヒントになるような機能を漏らしていた(?)のは、若干マニア趣味ではあるが、面白かった点、として振り返ることができる。

松村太郎(まつむらたろう)
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura