説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『ちょっと目を離すとテザリングできなくなります!?』という質問に答えます。

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iPhoneのテザリング機能には、Wi-FiとUSB、Bluetoothという3つの接続経路が存在します。そのうちWi-Fiについては、いくつかの条件が重なると自動的にオフになります。オフになると、パソコンやタブレットなどのテザリング子機にWi-Fiアクセスポイント名(SSID)が表示されなくなり、テザリングが有効なiPhoneが存在しないかのような状態となります。

Wi-Fiテザリングは、接続している子機がゼロのとき、スリープ開始から90秒が経過するか、テザリングの設定画面(『設定』→「インターネット共有」)から他の画面へ移動して90秒が経過すると自動的にオフになります。テザリング子機から切断処理を行ったとき残りの接続数がゼロで、かつiPhoneがスリープ状態の場合もオフになります。

ちょっと目を離すとテザリングできなくなるというご質問ですが、上述の状況でWi-Fiテザリングを開始しようとしていないでしょうか? Wi-Fiテザリングを確実に開始するコツは、『設定』→「インターネット共有」でテザリングを有効(インターネット共有スイッチをオン)にして、画面をそのまま表示しておき、90秒以内にパソコンやタブレットから接続操作を行うことです。Wi-Fiにこだわらないのならば、USB(Lightningケーブル)かBluetoothを検討すべきかもしれません。

なお、Mac(OS X Yosemite以降)をテザリング子機として使う場合、上述のルールを気にする必要はありません。Macからテザリングを開始する機能「Instant Hotspot」を利用すれば、「インターネット共有」画面のスイッチの状態や画面を表示しているかどうかにかかわらず、Mac側からテザリング開始を指示できます。あらかじめ同じApple IDでサインインしておく必要はありますが、テザリングを開始するときのストレスは格段に減ります。

この画面を移動してから90秒以内にWi-Fiテザリングを開始しないと、テザリング機能は自動的にオフになります