Makeblockの知育ロボットをソフトバンクC&Sの販路で

ソフトバンクコマース&セールス(以下、ソフトバンクC&S)は7月6日、中国Makeblock社のプログラミング教育向けドローン「Airblock」の取り扱いを発表した。7月14日から発売する。参考価格は22,000円(税別)で、全国の量販店およびオンラインストアでの販売を予定している。7月6日に行われた発表会の内容をお伝えしよう。

【左】今回発表された知育ドローン「Airblock」。【右】7つのパーツが磁石で合体して動作

【左】パーツの付け替えでホバークラフトに変形。【右】デコレーションも対応

【左】飛行中のAirblock。赤と黒のプロペラ3つずつ使用している。【右】発表時点での販売網。今後増えることを示唆していた

Airblockは、バッテリー込みで約150gと軽量なドローンで、スマートフォンおよびタブレットでコントロール可能だ。ドローン本体が7つのブロックに分かれており、3つのモード(ドローン、ホバークラフト、水上ホバークラフト)で簡単に組み立てられる。コントロールはScratch風のプログラミングで行い、小学校の低学年でもプログラミング的思考が行えるという「知育ロボット」(対象年齢は8歳~)である点が特徴だ。

Makeblock社のJasen Wang氏は、創業から4年のスタートアップながらSTEM(Science, Technology, Engineering and Mathematicsの頭文字を取ったもの)教育ロボットのパイオニアとして、社員数450名、売上高約220億円と急成長を遂げたことを紹介。DIYロボット用のプラットフォームからスタートし、ロボットキット、そして今回のドローンと領域を拡大してきた。

【左】Makeblock Co., Ltd. CEOのJason Wang氏。【右】Makeblock社の製品の歩み。まずDIY用のプラットフォームを発売。これは日本での発売予定はないようだ

売り上げの70%が中国以外の地域と、Makeblock社は創業当初からグローバル展開を進めていた。日本にも昨年(2016年)に支社を設立し、いち早くAirblockを投入して市場の拡大に努めるという。ソフトバンクC&Sの強力な流通経験と、Makeblockのグローバル経験を生かした展開を行っていく考えだ。

【左】続いてSTEM教育向けのロボットキットを発売。すでに日本でもサポート付で発売中。【右】世界140カ国以上ですでに販売されており、20000を超える学校で利用しているという

日本のマネージャーとなるChris Liu氏は、日本のSTEM教育はまだ遅れているものの、文科省や経産省からSTEM教育に関する指針が出ており、今後の拡大を予測する。Makeblockは高品質で手ごろな価格の製品を投入し、文科省や教育委員会にも働きかけて予算を確保、そしてSTEM人材を育成することで日本市場へアプローチしたいと述べた。

【左】Makeblock Co., Ltd. Japan Branch ManagerのChris Liu氏。【右】2016年には日本法人を立ち上げ、ソフトバンクC&Sと提携してSTEMロボットの販売を強化

今後の展開に関しては、8月に秋葉原にオフィスを開設し、9月から公立学校への導入を計画している。また、来年の2018年にはロボット・コンテストも予定しており、合わせてMakeblock社の製品体験イベントやワークショップを全国で開催する。

【左】日本でのSTEM教育は今後拡大すると判断し、日本にも支社を設立。【右】ロボット・コンテストの実施など、本格的な市場拡大を目指す