異なるPCの間をマウスポインタだけがひょいっと移動

2台や3台のPCを同時に利用するユーザー向けの便利な機能が備わった、ロジクールのプレミアムマウス「MX MASTER 2S(MX 2100)」を試した。独自のFlow機能により、1台のMX MASTER 2Sで同じLAN内の3台までのPCをシームレスに操作できる。切り替えスイッチのようなものを使わないのもポイント。PCはWindows 7 / 8.x / 10以降、および、Mac OS X 10.10以降に対応する。PCとの接続はBluetooth、または同梱のUnifyingレシーバー(USB接続)を使う。

MX MASTER 2Sの概要については、別記事『ちょー便利! ロジクールのマウス新製品が備える「Flow」 - WindowsもMacも1台のマウス/キーボードで操る』を参照いただきたい。

MX MASTER 2S

MX MASTER 2Sで操作するPCの切り替えは、1台のPCで複数のディスプレイを使う環境に近い感覚だ。作業中のPCでマウスポインタを画面の端まで持っていくと、もう一方のPC画面の端からアクティブなマウスポインタが現れる。ただし、PCが1台のマルチディスプレイとは異なり、2つの画面間(2台のPC間)でファイルをドラッグして移動したり、ウィンドウを画面にまたがせたりはできない。異なるPCの間を、マウスポインタだけがひょいひょいと移動するイメージだ。

これによるメリットは、使うPCに応じてマウスを持ち替えなくて済むこと、そして机上のマウスの利用領域を1台分に抑えられること。また、MX MASTER 2Sを通じてクリップボードの共有が可能なので、ネットワークフォルダ経由やメール添付などの煩わしい方法を使わずとも、ファイルを共有できる。

筆者の作業環境。普段はノートPCをモニターの左側に配置して右側にマウスを置く。撮影のために片付けたこともあるが、マウスが1つ減るだけで随分スペースが広がる

筆者は現在、デスクトップPCとノートPCの2台を利用している。ノートPCではワイヤレスマウスを使っているため、机の上にはマウスが2台載っかっている環境だ。キーボードはデスクトップPC用の1台となる。

大抵は画面も広いデスクトップPCで作業するが、動画を見たりブラウジングしながら、ノートPCでメモを取ったり、原稿を書くこともある。そんなとき、マウスを持ち替えていたのだが、マウスはMX MASTER 2Sだけとなり、机の上にマウス1台分のスペースができた。

【左】MX MASTER 2Sの底面。中央手前が電源スイッチ、中央に光学レンズ、後ろがペアリング用のコネクトボタンとなっている。【右】左側面。親指で操作しやすい場所に水平スクロールと進むボタン、戻るボタンが配置されている

【左】右側面。【右】正面。ホイールの奥の突起はモードシフトボタンで、ホイールのスクロールの仕方を切り替えられる。また、下部に充電用のUSBコネクタを配置する

【左】背面。【右】MX MASTER 2Sに手を載せたところ。親指を載せるなだらかな裾野部分は、実はジェスチャーボタンになっている