色気より食い気、写真のセンス皆無な私は、料理の写真がとことん苦手。同じ料理を撮ったのに、友人のほうがセンスよく美味しそうに写しているなんてことは日常茶飯事です。自分のメシマズ写真がタイムラインに載るのがいやで、気づけばあまり料理写真を投稿しないようになっていました。

記録用に撮っていた料理写真の数々。どれも美味しくなさそう (実際はめちゃくちゃ美味しいです)

そんななか、ピエール・エルメ・パリ 青山で、ZTEの新製品体験会兼料理撮影のワンポイント講座が行われました。独創的なフレーバーとリッチな味わいで、スイーツ好きの心を掴んで離さないピエール・エルメ・パリ。芸術的で見た目から楽しませてくれるコレクションをぜひ写真に残して、インスタでも自慢したいところです。美味しそうに撮れるテクニックをプロから学んで、インスタの女王に私はなる!

料理写真でもっとも重要なのは「光」

料理撮影講座の講師は、料理専門の写真教室「フェリカスピコ」代表を務める料理写真家、佐藤朗さん。料理を美味しそうに撮る4つのコツを教わりました。

講師の佐藤朗さん。「写真教室はデジタル一眼レフカメラなど複数の撮影スタイルを用意しているが、最近はスマホでのカメラ教室の方が早く埋まる」のだそうです

1.どんな写真に仕上げたいのかイメージする

プロは写真のイメージを明確にし、そこから照明や構図を逆算します。まずどんな写真にしたいのか、撮る前に考えましょう。「イメージ通りに撮れない」と悩む人に、何をイメージしたか尋ねると、答えに窮する人が意外と多いのだそうです。もしピンとこないなら、素敵だと思う写真を真似することから始めましょう。たとえば、Instagramで「#料理」「#dinner」など料理関連のタグを検索し、お気に入りの写真を見つけます。

「まずは構図の分析から。スクエアで撮る、真上から撮るなど、そのままシンプルに同じことを真似します。皿の端を見切れるように写す、皿を斜めにするなど、配置も同じようにします」(佐藤さん)

2.やわらかい斜め逆光、または横からの光を利用する

佐藤さんが「ものすごく大切」と強調したのが、光の演出です。料理が美味しそうに見える要素は、「ツヤ」と「立体感」。この2点をうまく出すために光の当て方を考えます。

光の当たり方で写真の印象はガラッと変わります

最適なのは逆光で、日の差す窓の斜め向かいから撮るといいのだそう。逆光が被写体に反射して、その光がツヤとなり目(レンズ)に入ります。また立体感に必要なシャドウとハイライトも、逆光で撮ることで入り、被写体に凹凸感が生まれます。

一番NGなのは、ポートレートや風景の撮影でよしとされる順光です。光を背中に背負って撮ると、シャドウがレンズから見えない奥側にできてしまい、光も反射しないので、ツヤと立体感が出ません。のっぺり写って美味しそうに撮れないときは、だいたいの原因が光の差し方にあるようです。

ピエール・エルメ・パリ 青山での撮影でも、窓際に被写体用の料理が置かれ、逆光となるシチュエーションが作られていました

「光を柔らかくすることも大事です。硬い光、つまりコントラストの高い光は、ディティールが飛んでしまいますので、ぼやっとした光を選びましょう。人物や物を撮るときも同じです」(佐藤さん)

3.おいしそうに撮影できるカメラ機能の設定を知る

ただ逆光で撮ろうとすると大量の光がレンズに入り、写真が暗くなりがち。そこで佐藤さんは「カメラの設定で露出補正をプラスにするとうまく撮れますし、立体感も出てきます。プラス1.0前後で暗さは解消されますよ」とアドバイスします。今回発表されたZTEの新モデル「ZTE BLADE V8」は、露出補正を0.1刻みで細かく変えられることに驚いたそうです。

-2から+2まで0.1単位で露出補正できました

写真の色味を変えるホワイトバランスも変更します。「他のスマホだとホワイトバランスは大雑把にしか設定できませんが、この端末は『晴天』と『曇天』の間など、細かく変えられるので、カメラマンとしては萌えポイントです」(佐藤さん)。

画面を横にしても文字が縦のままなのが少し気になりますが、指を上下にスライドするとホワイトバランスを簡単に変更できます

また広角レンズは、写真の縁が歪みやすいので、2~2.5倍くらいにズームして撮ることも忘れずに。よく「デジタルズームは画質が荒くなるから使わない方がよい」とされますが、「SNSにアップする程度なら気にしなくていい。むしろ歪みのほうが目に入りやすいので防ぎましょう」(佐藤さん)とのこと。

4.料理にポーズをつける

最後のポイントは構図です。SNSはスマホの小さな画面で見ることが多いので、料理をより大きく写すと目立ちやすくなります。皿や料理は写真から見切れるくらいに寄りましょう。レンズの向け方も重要です。

「料理のなにを見せたいか」を明確に。パフェなど高さがあるものは下からあおって、ピザなら上からなど、カメラを振って撮ることが大事です

皿を中央に配置すると、ショッピングサイトの商品画像のようになるので、皿は左か右に寄せてこなれ感を出します。飲み物などのもうひとつのアイテムは、料理の対角線上に配置することで、空間の隙間が埋まり、まとまりのある構図になります。

以上のコツを参考に、「ZTE BLADE V8」でピエール・エルメのスイーツを撮影。このモデルはカメラ機能が充実しており、マニュアルで細かく設定できるので、佐藤さんのアドバイスがすんなり反映できました。冒頭の料理写真とは別物の、センスのよい美味しそうな写真に仕上がったのではないでしょうか!

いいね! が大量につきそうな写真が撮れました。最初はマニュアル設定に手こずりましたが、慣れればスムーズに撮れるようになると思います

撮影講座では紹介されませんでしたが、「ZTE BLADE V8」はデュアルカメラ搭載により、デジタル一眼レフカメラで撮ったようなボケを出せるのも特長。フォーカスやボケ具合は再調整できるので、撮影後によりSNS映えする写真に編集できます。

充実したカメラ機能で、価格は34,800円(税別)と他社のデュアルカメラ搭載モデルに比べてリーズナブルなモデルとなっています。手持ちのスマホのカメラに不満を感じているのなら、カメラ機能に特化した手頃な「ZTE BLADE V8」は、魅力的な選択肢になるはずです。