レンズフードにひと工夫

EF-S35mm F2.8 マクロ IS STMは、前枠部分にLEDライトが埋め込まれた鏡胴が先細りの形状になっているせいで、一般的なサイズのフィルターやレンズキャップを直接装着できない。そのため、付属のレンズフード「ES-27」を介して、49mm径のフィルターやレンズキャップを装着する仕様だ。このフードは、リング状の白い部分を覆い隠し、光沢のある被写体に写り込まないようにする役割もある。

先端部の白いリング状の部分にLEDライトが内蔵されている。鏡胴の外側の溝はマクロリングライトなどを装着するためのもの

標準付属のネジ込み式フード「ES-27」。金属製のしっかりしたつくりで重量感もある

フードを装着した状態。LEDライトの白いリング部分が被写体に写り込んでしまう可能性があるが、付属のフードはそれを覆い隠してくれる

フードの先端部にネジが切ってあって、49mm径のフィルターが装着できる。付属のレンズキャップもこのように取り付ける

マウント座金は金属製で安心感が持てる。生産国はマレーシアだ

鏡胴の側面にはAFとMFの切り替えスイッチ、手ブレ補正のオン/オフスイッチがあり、その下にLEDライトのボタンがある。このボタンは短く押すごとに点灯 (強) → 点灯 (弱) →消灯の順に切り替わる。長押しすると両側点灯と片側点灯に切り替えられる。片側点灯の状態でボタンを短く押すと、片側点灯 (強) → 片側点灯 (弱) → 反対側点灯 (強) → 反対側点灯 (弱) → 消灯の順に切り替わる。このように文章に書くとわかりづらいかもしれないが、難しいわけではない。

気になったのは、LEDのボタンが鏡胴に対してフラットで、触った感じも変わりがないところ。カメラのセッティングによっては手探りで操作せざるをえないシーンも出てくるが、そういうときに感触でボタンが見つけられると助かる。せめてボタン全体を少し高くするなり、中心部に小さな突起 (EOSのISOボタンのような) を設けるなりの配慮がほしかったと思う。

左手側・側面のスイッチ類。上がAFとMFの切り替え、下が手ブレ補正のオンオフ

先端部のLEDライトのボタン。鏡胴表面に対してフラットなデザインなので、手探りでは見つけづらい

両側のLEDライトを点灯したところ。この状態からLEDライトのボタンを押すと光量が弱くなり、再度押すと消灯する

LEDライトのボタンを長押しすると片側点灯となる。この状態からボタンをさらに押すと、光量低下 → 反対側点灯 → 光量低下 → 消灯の順に切り替わる