米Appleが5月2日(現地時間)に発表した2017年度第2四半期(2017年1月~3月)決算は増収増益だったが、iPhoneの販売台数が市場の予想を下回り、売上高が予想に届かなかった。Macは予想と一致、サービスの好調な伸びが続いており、1株利益は市場予想を上回った。

1~3月期の売上高は528億9600万ドルで、前年同期比5%増。純利益は110億2900万ドルで同5%増、希薄化調整後の1株利益は2.10ドル。アナリストの予想平均は売上高530億ドル、1株利益2.02ドルだった。

3月期にAppleは、1月に「GarageBand」と「Logic Pro X」をアップデート、3月に(PRODUCT)RED Special Editionの「iPhone 7」シリーズ、9.7インチ「iPad」、ビデオアプリ「Clips」などを発表した。以下は3月期の製品別の販売台数と売上高(増減は前年同期比)。「その他の製品」は、Apple TV、Apple Watch、Beats製品、iPod、Appleブランドのアクセサリなどを含む。

  • iPhone:販売台数5076万3000台(1%減)、売上高332億4900万(1%増)
  • iPad:販売台数892万2000台(13%減)、売上高38億8900万ドル(12%減)
  • Mac:販売台数419万9000台(4%増)、売上高58億4400万ドル(14%増)
  • サービス:売上高70億4100万ドル(18%増)
  • その他の製品:売上高28億7300万ドル(31%増)

iPhoneの販売台数は市場予想を下回ったが、Appleの予測を満たしており、特にiPhone 7 Plusに対する需要が堅調に推移しているという。ただし、CEOのTim Cook氏によると、今年は次期iPhoneに対する報道が早くから過熱しており、それがiPhoneの需要に影響している。平均販売価格は655ドルだった。MacはMacBook Proが好調で、売上高が3月期の過去最高を記録した。前年同期比18%増のサービスは、App Storeの売上高が40%増で過去最高を更新した。AirPods、Beats製品、Apple Watchは高いユーザー満足度でそれぞれの市場をけん引しており、これらの製品はアクセサリと見なされるが、過去1年間の売上高を合計するとFortune 500企業の規模に相当するという。

地域別では、アメリカス、欧州、アジア太平洋地域(中国と日本を除く)で売上高が二桁の伸びだった。中国だけが前年同期比14%減と減少した。日本は売上高44億8500万ドルで5%増だった。

2017年度第3四半期(2017年4月~6月)については、売上高435億~455億ドル、粗利益率37.5~38.5%と予測している。市場の予想は売上高456億ドルだった。