スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2017」にて、ティソは、伝説の「バナナ・ウォッチ」をオリジナルに忠実な外見で復刻すると発表。また、高級時計の卓越した技術を惜しげもなく投入したドレスウォッチ「バラード」など、クラシックテイスト香るモデルが特に来場者の注目を集めた。

しかも、価格設定はどのモデルもティソこだわりの「適正価格」。「高品質な時計をひとりでも多くのユーザーに届けたい」……その変わらぬ企業姿勢もまた、強く再認識させるラインナップだ(掲載写真はすべてクリックで拡大表示。価格はすべて税別)。

巨大なスクリーンと外壁の照明が連動するティソブース

ティソ ヘリテイジ バナナ センテナリー エディション

ブースには、バナナウォッチの貴重なオリジナルモデルが展示されていた

手首の外縁をトレースするかのようにカーブしたレクタンギュラ・ケースの輝き。タマネギ形状のクラシカルなりゅうずや、アール・デコ調のアラビアインデックスといったディテールも相まって、ティソの「バナナウォッチ」は、一見ブレスレットをも思わせる。このスマートでファッナブルな時計が誕生したのは、なんと100年もの時をさかのぼる1916年のこと。

そのルーツは、宮廷貴族の貴婦人たちのためにと、ロシアロマノフ王朝がティソに依頼した時計だという。オリジナルのバナナウォッチはわずか1年で生産を終了したが、1995年に復刻され、以降、新機能の装備や新しいダイヤルデザイン、限定モデルなどが生産されている。

そして2017年、「ティソ ヘリテイジ バナナ センテナリー エディション」として再度の復刻。1995年の復刻時はバトン針を使用していたが、今回はスペード針を採用。ビンテージロゴとともに、オリジナルの外観を忠実に再現している。しかし、その材質や中身は現在の潮流に沿ったものだ。

「ティソ ヘリテイジ バナナ センテナリー エディション」(ゴールドダイヤル+イエローゴールドPVDケース+レザーストラップモデル)

ムーブメントはクォーツとなり、プラスチックだった風防はミネラルガラスに。ケースサイズは49mm×27mmで、イエローケースとゴールドケースにはPVDコーティングが施されている。ストラップは、アリゲーターまたはレザーストラップが付属。価格はSSケースモデルが4万5,000円、PVDコーティングケースモデルが5万4,000円で、9月発売予定。そして注目すべきは、限定モデルではない定番品としてラインナップされることだ。

シルバーダイヤル+ピンクゴールドPVDケース+レザーストラップモデル

ブラックダイヤル+ピンクゴールドPVDケース+レザーストラップモデル

ブラックダイヤル+SSケース+ブラックリアルアリゲーターストラップモデル

ただし、日本市場向けには限定モデルが存在する。その名も「ティソ ヘリテイジ バナナ センテナリー 日本スペシャルエディション」。シルバーダイヤルに黒文字インデックスのコントラストが美しい。SSケースとブラックリアルアリゲーターの組み合わせはシンプルながら高級感があり、お洒落でありつつ汎用性も高い。かつては貴婦人のための時計だったが、これならユニセックスウォッチとしても人気が出そうだ。価格は4万5,000円で、限定数は500本。9月発売予定。

ティソ ヘリテイジ バナナ センテナリー 日本スペシャルエディション

今回はオリジナル同様のスペード針で復刻

手首に寄り添うように美しいカーブを描くケース。防水性能は3気圧

日本スペシャルのストラップは、プッシュボタン式バタフライクラスプ付き