「キーチェーン」ってなんですか? - いまさら聞けないiPhoneのなぜ

説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「キーチェーン」ってなんですか?』という質問に答えます。

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キーチェーンとは、ユーザIDやパスワード、クレジットカード情報といった機密情報を集中管理するしくみのことです。iOSアプリの多くはこの機能に対応しており、キーチェーンに直接アクセスできるため、ログインが必要なサービスのユーザID/パスワードやクレジットカード番号の入力欄を自動的に埋めることができます。

キーチェーンは自動的に作成されており、iPhone(iOS)の場合iCloudと連動して動作するため「iCloudキーチェーン」とも呼ばれます。同じApple IDでサインインしたデバイスはキーチェーンを共有できるため、ユーザID/パスワードやクレジットカード番号の情報も一元管理が可能になります。iPadやMacで入力した情報、機種変更前のiPhoneで入力した情報も保存/同期できます。

名称の由来は「鍵束」にあります。パスワードなどの機密情報を「鍵」とすれば、それらをアカウント情報(iCloudキーチェーンの場合はApple ID)というひとつの鍵で読み取るしくみは、まさに「鍵束」です。

典型的な活用事例は、Safariでログインが必要なWebページにアクセスしたときです。初めてアクセスしたWebページでは手入力するしかありませんが、2度目以降はユーザIDとパスワードを自動入力することが可能です。ただし、SSLに対応したページ(URLが「https://」で始まる、URL欄には鍵アイコンが表示される)でないと使用できません。ユーザID/パスワードの入力が必要ないWebページも利用できません。

なお、Webページの情報を保存するしくみとして「クッキー」がありますが、クッキーはWebページ側が対応していることが前提です。キーチェーンはWebページ側での対応が必要ないため、SSLに対応していればどのようなWebページでも利用できます。