今回いくつかのカスタマイズを試したところ、極めてシンプルな設定となった(筆者個人の好みによるところが大きい)。そこまでそぎ落とすのであれば、テキストエディタを使ったほうが早い……という見方もある。だが、配布を前提とした文書を作成する場合、「シンプル」で文章を作成し、「使いこなし」で書体の装飾などを行えば、一太郎2017だけで完結するのは大きなアドバンテージだ。
一太郎オーダーメイドはメニューバーから呼び出して、いつでも設定を切り替えられる。ただし、「こだわりオーダー」で設定した内容をプリセット化し、自由に呼び出すことはできない。一太郎オーダーメイドのコンセプトは、「普段から利用する一太郎全体の設定」を行うことだと思うが、利用シーンに応じて切り替えることができたら、利便性はもっと向上したはずだ。
ちなみに今回の試用で、一太郎オーダーメイドの変更結果を適用するまで数秒かかり、若干のもどかしさを覚えた(よりパワフルなPCならそんなことはないかもしれない)。なお、以前の一太郎で実装した「作業フェーズ」は、一太郎2017でも利用できる。作業フェーズは、テキストエディタ風や提出確認など、作業内容に応じて機能を切り替えるものだ。