ゲーム向け機能も強化するWindows 10

2016年は従来のXbox Oneに小型化と機能アップを施した「Xbox One S」をリリースした。2017年には次期XBox「Project Spartan (開発コード名)」も控えている。Windows 10にとってもXbox Play Anywhereの存在は大きい。ダウンロード版のゲームタイトルを購入すれば、Xbox OneとWindows 10のどちらでもプレイ可能になり、セーブデータや実績も共有できる。PCゲーマーにとって魅力的な機能であることは確かだ。

さらに2017年、Windows 10ではWDDM(Windows Display Driver Mode) 2.2シナリオやVR、AR、MRに向けた強化が始まるという。DirectX12で色彩などの再現性を大幅に高める「Advanced color」機能も控えている。2016年をPCゲームに限定して振り返ると盛り上がりに欠けた1年だが、2017年は新たな展開を目にできそうだ。

WinHEC 2016のセッション「Graphic and Gaming Investments in Windows 10 Creators Update」で提示されたWindows 10 Creators Updateの概要

同セッションで発表されたDirectX12による「Advanced color」

何かと話題の女子高生AIりんな

「女子高生AIりんな」も2016年にいろいろと話題を振りまいた。マイクロソフト ディベロップメントのWu Xianchao氏によると、「りんな」は自然な会話を行うために、DL(深層学習)でビックデータの特徴を自動的に学習し続けているという。

ビジネス展開として「Rinna Conversation Service」も発表した。ローソンがLINE公式アカウント「ローソンクルー♪あきこちゃん」の「中の人」として、「りんな」を正式採用するなど、広がりを見せつつある。日本マイクロソフトの関係者はエモーショナル(感情的な)AIとしての成長を目指すと筆者に説明していた。チャットボットだけでなく、コンシューマー向けAIの可能性に注目していただきたい。

de:code 2016のセッションより

東京ゲームショウ 2016で行ったデモより。りんなに写真を送るとファッションを採点してくれる