ヤマハは11月30日、シンプルL2スイッチの新ラインナップとして24ポートスイッチ「SWX2100-24G」とPoEスイッチ「SWX2100-5PoE」「SWX2100-10PoE」の計3機種を発売する。また、LANの管理・監視用アプリケーション「Yamaha LAN Monitor」を無償で配布する。

「SWX2100-24G」

「SWX2100-5PoE」

「SWX2100-10PoE」

SWX2100-24Gは、基本機能に特化したスイッチでSFPポートを搭載し、階層や建屋をまたがるLANを構成できる。一方、SWX2100-5PoEとSWX2100-10PoEはVLAN機能などを必要としないIPカメラ専用ネットワーク等でPoE給電を可能にするモデル。

SWX2100-24Gは20個のEthernetポートと4個のEthernet/SFPコンボポートを搭載しており、多ポートが必要な構成の需要に対応。特にSFPポートを搭載したことで安価に階層間、建屋間などの長距離接続を可能としている。通常、SFP(光ファイバー)は傷みやすく、冗長構成や障害対応が必要なためSFP利用時はインテリジェントL2スイッチが必要だが、SWX2100-24GはシンプルL2スイッチながらも冗長構成や障害検知などを実現する機能を実現している。

「SWX2100-24G」の使用例

また、4個のEthernet/SFPコンボポートはリンクアグリゲーションに対応し、接続ケーブルの冗長化や通信速度の向上したことに加え、QoS機能を搭載しており、通信品質を確保することができるという。

5ポート(PoE給電可能ポート数:4)を備えるSWX2100-5PoEと、10ポート(同:9)を備えるSWX2100-10PoEは1個のアップリンクポートを除く全ポートでIEEE 802.3atに対応しており、各ポート最大30Wの給電が可能(装置全体の給電能力は最大70W)。SWX2100-5PoEは4台構成、SWX2100-10PoEは9台構成の監視カメラに適している。

また、ヤマハルータと組み合わせることでネットワーク監視や給電状態を見える化し、PoE受電機器が異常状態に陥ったときには遠隔地からPoE給電状態をコントロールし、受電機器を復旧させることができる。また、ヤマハルータのカスタムGUI、Luaスクリプトにより、遠隔監視、自動復帰など独自のソリューションを構築することが可能なほか、ファンレスで最大40℃の動作環境条件温度に対応している。

ヤマハルーターによるPoE給電の遠隔監視

Yamaha LAN Monitorは、ネットワーク上のPCから管理・監視を行うことができるアプリケーション。同アプリケーションは、ヤマハルータのLAN管理GUIであるLANマップと同様にネットワークトポロジーを表示し、LANネットワーク全体の見える化を実現することが可能だという。

さらに、ルータのLANマップと同様にスナップショット機能を搭載しており、ネットワークの異常を自動で検知が可能。そのほか、スイッチ製品の配下に接続した端末などを監視する機能や、PoE給電をOFF/ONすることでPoE受電機器を再起動する機能も搭載しており、IPカメラソリューションの信頼性を向上させることができるとしている。

なお、価格はいずれも税別でSWX2100-24Gが5万5000円で2017年3月、SWX2100-5PoEが3万9000円、SWX2100-10PoEが5万9000円で同1月の発売をそれぞれ予定している。

アプリケーションによるIPカメラの監視