ファナックは、2016年11月17日~22日にかけて、東京ビッグサイトにて開催されている工作機械およびその関連機器などの見本市「第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)」において、可搬重量2300kgの大ロボット「FANUC M-2000iA/2300」や、工場内のロボットを連携させ、製造・生産の最適化に向けたアナリティクスを提供するファナックのプラットフォーム「FANUC Intelligent Edge Link and Drive (FIELD) system」のパートナーと協力したデモなどの紹介を行っている。

ファナックブースにおける可搬重量2300kgの大ロボット「FANUC M-2000iA/2300」のデモの様子

FANUC M-2000iA/2300以外にもさまざまなロボットや工作機械のデモが行われており、例えば35kgの可搬が可能ながら安全柵がいらない人と協働できるロボット「CR-35iA」は、実際に動いている目の前まで近づくことが可能なほか、中型高速搬送・組み立て用パラレルリンクロボット「ゲンコツ・ロボット2号(M-2iA)」は、内蔵ビションや力センサとの組み合せを活用した板金部品の高速整列デモを見ることができる。

協働ロボット「CR-35iA」や「ゲンコツ・ロボット2号(M-2iA)」など、さまざまなロボットのデモを見ることができる

また、同社ブースの中央付近には、FIELD systemを元にしたパートナー企業との協業コーナーが設けられており、2016年6月より機械学習やディープラーニングを活かした技術開発に向けて協業を開始したPreferred Networks(PFN)が分散深層学習(Distributed Deep Learning)のデモを披露していた。これは、ロボットに簡単な教育のみを行い、後はロボットが学習していくことで、勝手に効率的な作業を実現することを目指したもので、2台のロボットが別々に学習を行っていき、どちらかの最適解を次世代のベースとして世代を更新していくことで高効率化を図るというものとなっていた。

PFNとの協業で進められている分散深層学習のデモ。いわゆるディープラーニングを活用することで、ロボットの学習機能の強化を図ろうという試みとなる

さらに、FIELD systemはJIMTOF2016の全会場で80社の250台が接続しており、その稼働状況などを一括してみることが可能なモニタなども展示されており、実際の活用シーンをイメージすることも可能となっていた。

JIMTOF2016の全会場で80社の250台がFIELD systemに接続しており、それぞれの工作機械がどういった状況下を可視化するデモも行っていた