低価格ながら充実の機能を盛り込む

「TransBook Mini T102HA」は、10.1型ディスプレイを搭載した2in1 PCだ。128GBのeMMCストレージとOffice Home and Business Premium プラス Office 365サービスを備えた「T102HA-128S」に加えて、64GBのeMMCストレージとMicrosoft Office Mobileを搭載した「T102HA-8350G」の2モデルを用意する。レビューにあたって「T102HA-8350G」を試用機として用いている。

ASUSの直販サイトにおける価格は、「T102HA-128S」が税込69,984円、「T102HA-8350G」が税込59,184円で、エントリーからミドルレンジにかけてといった位置付けの製品だ。

ASUSによると「TransBook Mini T102HA」は、"はじめての2in1に最適"という。エントリーモデルながら、キックスタンドを備えた本体やペン入力への対応、指紋リーダーなどの機能を盛り込み、"イマドキの2in1"らしい体験が得られるというわけだ。

本体となるタブレット部分のサイズはW259mm×D170mm×H8.2mmで、重量は約540g。10.1型タブレットでは群を抜いて軽いというわけではないが、軽量な部類に入る。ディスプレイのカバーも兼ねるキーボードと合わせても、サイズはW259mm×D170mm×H13.9mm、重量は約790gとちょっとしたノートPCよりは十分に薄く軽い。

タブレット本体の実測値は539g

キーボードの実測値は254gで、2つあわせると793gとほぼスペックどおり

背面のキックスタンドは、MicrosoftのSurfaceシリーズと同様に本体中央付近を支点に開くタイプになっている。角度は最大170度まで無段階で調節可能。ペンでメモを取る際など、ちょっと本体に角度をつけたいという場合にも柔軟に対応できる。ヒンジの動き自体は少し固めだが、それが逆に「すぐにダメにならないだろう」という安心感につながる。

TransBook Mini T102HAのスタンドは本体中央部付近を支点として開くタイプ

最大まで開くと170度まで角度がつけられる

画面の解像度は1,280×800ドットのWXGA。10.1型でサブ的に使うデバイスならば、このくらいの解像度でも体感的にはWebサイトの閲覧やちょっとした作業でも問題ないと感じる。グレアパネルなので、映り込みはあるがそれほど目立たない印象だ。液晶の方式は記載されていないが、視野角は178度だという。

ディスプレイは10.1型で解像度は1,280×800ドット。輝度は最大で400cd/平方メートルと高い

視野角は178度とのことだが、斜め横から見ると少し色の変化が大きいと感じる

最近のノートPCやタブレットは狭ベゼルのものが増えてきたので、そうしたモデルと比べると「TransBook Mini T102HA」のベゼルは太めで、キーボードと組み合わせてノートPC的に使っていると少々野暮ったく感じる。一方でタブレットとして使う場合は、ちょうどいい親指の置き場になる。

このほか、試用機ではデフォルトでインストールされていなかったが、独自のランチャー「ASUS Quick Launch」が利用できる。これはASUS製スマートフォンでも同様の機能が採用されているが、画面で特定の文字をなぞるとそれに対応したアプリケーションが起動するというもの。例えば指で画面に「W」となぞるとWebブラウザ、「e」となぞるとメールアプリが立ち上がる。

「ASUS Quick Launch」の設定画面。試用機ではデフォルトでインストールされておらず、ASUSのWebサイトから入手した