サイバネットシステムは11日、VR設計レビュー支援システム「バーチャルデザインレビュー」を販売開始した。

レビュー参加者はアバタ―としてコミュニケーションが可能(CADデータ提供:SpaceClaim社)

3次元CADデータやCAEの結果をバーチャルリアリティ(VR)で表現するVR設計レビューシステムは、試作品を作る前に様々な角度から詳細を確認することができ、設計ミスの減少に寄与するなど、「ものづくりにおけるVR活用」として注目を集めている。その一方で、これまでのVRシステムでは広いスペースが必要であること、システムが高額であること、そしてレビュー記録が取りづらいことなど、様々な課題があった。「バーチャルデザインレビュー」はこうしたユーザーの声から開発されたものだという。

同システムには、設計者同士がVR空間内で同一の情報を共有し、コミュニケーションを取り合いながら設計レビューを行うための「協調作業支援機能」を搭載。設計レビュー時のレビュワーの声を録音したり、注意事項はメモで残したり(スマート付箋機能)でき、加えてレビュワーの動きも記録することが可能だ。

また、CADソフトウェアやCAEのポスト処理アプリケーション等が画面に出力する3DモデルをダイレクトにVR空間に表示させる「ダイレクトVR機能」により、あらかじめVR用にデータ変換をする必要がなく、CAD等で形状等を編集すると、結果をリアルタイムでVR空間において確かめることができる。対応HMD(ヘッドマウントディスプレイ)には、HTC Viveを採用している。なお、11月22日には東京都・秋葉原の同社セミナールームにて体験セミナーを開催予定だ。詳細は同社Webサイトにて。