「もっと活躍」のために

ベンチャーから大会社へと、会社も人も大きく変貌してきた楽天。会社の成長と並走するように歩んできた林さんも「会社っぽい会社になった」と話す今、ベンチャー時代の自走する社員とは違い、“大会社”が引きつける人材は様変わりしている。楽天の抱える多様化の課題は、国籍や性別などの違いというよりも、人の性質や文化の違いにある。 これからの成長を加速させるために、「ボトムアップ」を大切にしつつ、会社としてのメッセージの発信も強化していく。トップのコミットメントを高くし、経営戦略の1つなのだと社員に伝えていきながら、女性活躍のためのソフト面ハード面のサポートを体系立ててやっていかなければいけない。

新たなチャレンジをスタートさせたばかりであるが、スピーディにベンチャーから大企業に大成した同社であるから、「女性活躍の目標達成も実現していける」とダイバーシティ推進課担当者は自信をのぞかせた。

【楽天の女性活躍のポイント】

1:早期戦力化のサポート
2:ロールモデル提示による意識醸成
3:会社のメッセージ発信と体系化

杉浦里多(すぎうらりた)
人材育成の研修などを行う株式会社DELICE(デリィス)代表取締役社長。P&Gジャパンでのマーケティング・広報渉外部での経験をベースに、マーケティングや経営戦略の教鞭をとる傍ら、最近は特に女性のリーダーシップについての研修、講演に力をいれる。著書に「1年で成果を出すP&G式10の習慣」、「がんばりが評価される女性の仕事術」などがある。杉浦里多ブログ会社HP