日立金属は10月13日、磁性材料カンパニーにおいて、ハイブリッド自動車、電気自動車の駆動モータや各種電装モータの需要に応えるため、180億円を投じ、埼玉県熊谷市の熊谷磁材工場にネオジム磁石とフェライト磁石の革新的生産ラインを導入すると発表した。

日立金属のネオジム磁石「NEOMAX」とフェライト磁石「NMF」

新生産ラインは、新しい生産技術やIoTを採用し高い生産効率を実現することで市場のニーズに対応する。また、大阪府三島郡にある磁性材料研究所を熊谷地区に移転することで、工場と一体となって顧客ニーズを捉えた技術開発を加速させる。設備稼働は2018年度内を予定している。

熊谷磁材工場をネオジム磁石事業およびフェライト磁石事業の統括機能を集約したマザー工場という位置づけになり、磁性材料カンパニーの情報部品事業も熊谷工場に集約する。同社は、生産拠点の集約を進めることで、ものづくり体制の革新を図るとともに海外を含めた生産拠点へ新しい生産技術を展開するスピードを上げ、事業の拡大を目指すとしている。