慶応義塾大学 ハプティックス研究センターは双方向通信

今年のCEATECはベンチャーや大学機関の出展が増えたそうだが、会場を見ると確かに「学会のポスター展示やライブデモをそのまま持ってきました」的なものがあった(もう少し見せ方を変えたほうがいいとは思う)。その中で比較的大きなブースを構え、CEATEC AWARDの審査員特別賞を取っていたのが、慶応義塾大学のハプティックス研究センターだ。

技術を一言でいえば「双方向」。体感できるデモでは、足で操作するロボットハンドに果物と風船を持たせたときの「足応え」が違うものと、ハンドルを操作した際に路面の違いがわかるものを展示していた。実際の車はハンドルを通して路面の状態がわかるが、これを通信経由で遠隔地に伝わるようにしており、力触覚のフィードバックが存在する世界を体験できた。

主催者説明のスライドから。CEATECは2015年からスタートアップ勧誘にも力を入れていたが、今年は大学関係を含めると2.5倍の出展者数になったそうだ

ロボットハンドを操作するのは足。おそらく踏み応えを感じて欲しかったのだろう

実際の果物(左)とゴム風船(右)では感覚が違う。説明員が手を握ると、その感覚が足に伝わってフィードバックを体験できる

IoTハンドルとなっているが、実際に道路を走る自動車のハンドルの感覚を、遠隔地にも伝えられるハンドルといった感じだ

体感デモ。右のハンドルと左の車輪はデータをやり取りしており、路面の感じや抵抗感がハンドルから伝わってくる