iPhoneで撮影する写真には、位置情報を埋め込むことができる。後日写真の緯度・経度を参照することにより、どこで撮影されたか、地図上に重ねて表示することで位置関係を確認できるのだ。iPhoneにかぎらず、スマートフォンのカメラアプリはこのような写真の活用を前提としている。

iOS 10の『写真』では、詳細情報画面を表示すると、緯度・経度情報をもとに割り出した住所と地図を確認できる。「周辺の写真を表示」をタップすれば、カメラロールにある写真のうちその近隣で撮影されたものを、地図上に並べて確認できる。どの写真がどこで撮影されたか、まさに一目瞭然だ。

しかし、街中で撮影されたものはともかく、辺鄙な場所で撮影された写真は地図の情報が少ないため、いまひとつ撮影場所がわかりにくい。住所が表示されたとしても土地鑑のある場所とは限らず、あまり意味がない。もっと直観的に撮影場所を確認する方法はないのだろうか?

だいじょうぶ、ひとつ方法がある。iOS 10では、アプリ間の連携により機能を融通するしくみ(インテント)が整備されており、『写真』もその働きにより『マップ』の機能を呼び出している。具体的には、複数用意されている『マップ』の表示スタイルを変更できるのだ。iOS 9では地図の表示スタイルは固定だたが、iOS 10では『マップ』と同様に「地図+写真」と「航空写真」も選択できる。

変更はかんたん。写真の詳細画面にある地図をタップして拡大表示し、右下隅にある「i」ボタンをタップ。現れたメニューにある「地図+写真」と「航空写真」のどちらか選ぶと、写真が置かれているベクター画像の地図が航空写真を使った背景に変更される。地名や行政区分はわかりにくくなるかもしれないが、土地の用途はよくわかるようになるはず。郊外で撮影したがどのような地理条件にあったか思い出したいとき、便利に使える機能といえるだろう。

操作手順をカンタン解説

1 写真の撮影された場所がどのような地形だったか思い出せないときには、詳細画面で「周辺の写真を表示」をタップする

2 画面右下の「i」ボタンをタップする

3 「今日の表示」スイッチをオフにして『設定』を終了する

4 ベクター画像の地図の代わりに衛星写真が現れる。周囲の地理条件を思い出す助けになるはずだ