米ON Semiconductorの日本法人であるオン・セミコンダクターは9月26日、インターライン転送型電子倍増式の電荷結合素子(IT-EMCCD)技術を利用した8メガピクセル「KAE 08151」イメージセンサを発表した。

IT EMCCDデバイスは、超高効率電子シャッターにより高画質と均一性を実現する一方、必ずしも超低照度メージングに適さないインターライン転送型CCDと、低ノイズイメージングに優れるものの限定されたダイナミックレンジの低解像度デバイスのみで利用されていたEMCCDイメージセンサの技術を組み合わせることで、EMCCDの低ノイズアーキテクチャをマルチメガピクセル解像度のイメージセンサへ拡張可能としたもの。また、標準CCD(低ゲイン)とEMCCD(高ゲイン)のアウトプットを1回の画像取得で方利用できるため、1つの画像で太陽光から星の輝きまで、シーンの検知を広げることができる。

今回発表されたKAE 08151は、プロ仕様の顕微鏡のイメージング・パスと一致する22ミリ対角線(4/3型光学フォーマット)により、サブルクスからブライトライトに至るイメージング範囲で使用される高解像度の顕微鏡検査および科学イメージング・アプリケーションをターゲットする。同社はKAE 08151について「IT EMCCD技術の性能と柔軟性をうまく組み合わせることにより、主要な産業用イメージング・アプリケーション全体の低照度イメージングに、大きな恩恵をもたらします。カメラメーカーの統合プロセスを簡単にする新しい解像度およびオプションを備えた製品ポートフォリオを拡大することで、エンドユーザーは、この独自技術の恩恵をさらに享受できるようになります」と説明している。

同製品は、CPGA-モノクロおよびベイヤーカラー設定ができるデバイスを155パッケージでサンプル出荷中で、熱電クーラーを組み込んだサンプルは2017年第1四半期のリリースを予定している。