ベンチマーク検証の最後に、実際のアプリケーションの動作速度を見てみましょう。今回「Adobe Photoshop Lightroom CC」と「Adobe Premiere Pro CC」でベンチマークを実施していますが、CPUとストレージのパフォーマンス差が順当に表れました。特にLightroomで処理時間に大きな差が生じましたが、連続して50枚のRAW画像を読み書きしなから処理を行うので、Premiereのベンチマークよりもストレージの性能差に大きく左右されたものと思われます。

ベンチマークを総括すると、薄型ノートPC向けの「Core i7-6560U」よりもさらに省電力性能を重視して開発された「Core m7-6Y75」を搭載するRZシリーズは、けっしてパフォーマンスの高いPCではありません。もし購入を検討しているのであれば、この点はしっかりと理解しておく必要があります。

しかし、実際にアプリケーションを操作していると体感速度は決して遅くないんですよね。たとえばPremiereのフルHD動画の書き出しには実時間の約2倍かかっていますが、編集作業自体は意外なほど実用的な速度で操作可能です。外出先ではRZシリーズで編集作業だけを行い、自宅やオフィスに帰ってから高速なデスクトップPCなどで書き出しする……のように役割分担するのであれば、実はクリエイティブ系のフィールドでもRZシリーズは活躍してくれるでしょう。

動画の読み込み、カット、ペースト、トリムなどの基本操作であれば、Premiereでの動画編集時に大きなストレスを感じることはありません

いま人気のアクションシューティングゲーム「OVERWATCH」(ブリザード・エンターテイメント)をプレイしてみました。解像度は低いですし、エフェクトは最低限ですが、それなりに快適にプレイ可能です