既報の通り、4日よりAMDのデスクトップ向け最新ミドルレンジGPU「Radeon RX 470」を搭載したグラフィックスカードの販売が開始となった。北米での希望小売価格が179ドルだが、日本国内では4GBメモリ搭載モデルが2万円台前半から、8GBメモリ搭載モデルが3万円台前半(いずれも税別)。マイナビニュースでは、「Radeon RX 470」搭載カードを入手したので、早速パフォーマンスを試してみたい。
Radeon RX 470は、、2016年6月に販売を開始した「Radeon RX 480」に続く"Polaris"世代のGPUだ。基本的な特徴はRadeon RX 480と同じで、14nmFinFETプロセスによる製造に加えて、AMD製GPUの核である「Graphics Core Next」(GCN)アーキテクチャを最新の第4世代に刷新し、既存世代の製品から電力当たりの性能を大きく引き上げた。
また、GPUコアもRadeon RX 480と同じ"Polaris 10"を採用する。Radeon RX 470とRadeon RX 480の大きな違いは演算処理を行うCompute Unit(CU)の数で、Radeon RX 480は"Polaris 10"のフルスペックである36基のCUを搭載する一方、Radeon RX 470はそこから4基を無効化した32基のCUとなる。これに伴い、Stream Processorも2,304基から2,048基へと減っている。
動作クロックは、ベースが926MHz、ブーストが1,206MHz。Radeon RX 480では、ベースが1,120MHz、ブーストが1,266MHzであったので、こちらの少し控えめだ。メモリクロックも抑えられており、インタフェースこそ同じ256bitだが、帯域幅を見るとRadeon RX 480は224GB/s、Radeon RX 470は211GB/sという差がついている。Radeon RX 470とRadeon RX 480のスペックをまとめた表が以下となる。
製品名 | Radeon RX 470 | Radeon RX 480 |
---|---|---|
製造プロセス | 14nmFinFET | 14nmFinFET |
GCN | 第4世代 | 第4世代 |
Compute Unit | 32基 | 36基 |
Stream Processors | 2048基 | 2304基 |
動作クロック (ベース/ブースト) |
926MHz/1,206MHz | 1,120MHz/1,266MHz |
メモリ容量 | 4GB | 4GB/8GB |
メモリインタフェース | 256bit | 256bit |
メモリ帯域幅 | 211GB/s | 240GB/s |
消費電力 | 120W | 150W |
性能の違いにより、目的とするところも異なり、Radeon RX 480は、VRや2,560×1,440ドット(1440p)といった1,920×1,080ドット(フルHD:1080p)以上の解像度でのゲームプレイを対象としているが、Radeon RX 470ではフルHDにおいて、高画質設定で60fpsのゲームプレイを実現するという。