来たるべき4K時代に対応

続いて登壇した、セイコーエプソン ビジュアルプロダクツ事業部 副事業部長の内藤恵二郎氏は、製品の詳細を紹介。

EH-TW8300W/8300は、ほとんどの要素を新規に開発したという。例えば新開発のレンズ、4Kエンハンスメント、イメージエンハンスメント機能により、リアル4Kに匹敵する高画質を実現した。内藤氏は「来たるべき4K映像の時代にも対応できる」と胸を張る。補足すると、EH-TW8300W/8300は4K対応ではあるが、3LCD方式の物理的な解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)だ。1画素を斜め方向にO.5画素ずらすことで、4K相当の解像度を実現した。

セイコーエプソン ビジュアルプロダクツ事業部 副事業部長の内藤恵二郎氏。まずは8300シリーズの概要を紹介した

100万対1の高コントラストによる、"漆黒の黒"もポイント。2,500ルーメンの明るさとともに、窓のある明るいリビングでも鮮明な映像を投影できる。HDRに対応したことで、明暗の差が大きい映像でも、奥行き感が増した表現が可能になった。DCI-P3カバー率100%という高色域により、コンテンツの色を高い精度で再現する。

レンズポジションメモリー機能付き電動ズームレンズを採用しているので、部屋のスペースに応じた適切なサイズで投影できる。このほか、EH-TW8300Wでは4K入力対応ワイヤレス機能を搭載。4Kコンテンツを映像劣化させずにワイヤレス再生できる。内藤氏は「こちらの技術に関しては、世界初だと自負している。エプソンの持っている最高の技術を搭載した」と、言葉に力を込めた。

4K・HDR対応、2,500ルーメン、100万対1の高コントラスト、4K入力対応ワイヤレス機能(EH-TW8300W)といった点が特長になる

高輝度モデルのEH-TW6700W/6700は、EH-TW8300W/8300よりもライトな使い方を想定。特別なシアタールームがなくても、リビングで気軽に楽しめることを強調する。ビジネス向け製品と同等の3,000ルーメンという明るさを実現した。

「ホームプロジェクター市場の裾野を拡大したい、という想いで開発した」と内藤氏。また、上位モデルに搭載されている「イメージ強調機能」を採用し、くっきりとした映像を投影できるようにした。解像度はフルHD(1080p)、コントラスト比は7万:1。

EH-TW6700W/6700は、リビングで気軽に楽しめるホームプロジェクター。エプソンはこの2モデルによって、市場の裾野拡大を目指す

背面のUSB端子(1,000mA給電)は、HDMIケーブルやメディアストリーミング端末の電源として利用することが可能。背面には10Wのスピーカーも2つ内蔵しており、製品単体で音楽を流せる。Bluetoothオーディオの高音質コーデック「Apt-X」にも対応しており、外部スピーカーにワイヤレスでつなぐこともできる。内藤氏は「新製品はホームシアター愛好家に加え、リビングでテレビ代わりとしてご使用いただくお客様にも満足いただける。プロジェクターの大画面により、お客様の生活を豊かにできるようこれからも尽力していきたい」とまとめた。

BluetoothオーディオのaptXに対応、上位モデルのみに搭載していたフレーム補間技術にも対応した