そこでPortalは、独自のスペクトラムターボチャージャー技術(米国に特許出願中)を採用した受信専用チップ(Portalチップ)を実装するソリューションを開発。広帯域レーダー検知システムに加え、常に無線LANの全チャネルで通信量をモニタしながら、トラフィックも解析し、最適なチャネルを自動選択する。モニタに必要なデータ保存と解析はクラウドを活用するという。

独自のスペクトラムターボチャージャー技術(米国に特許出願中)を採用した受信専用チップ(Portalチップ)

これにより、仮にレーダーを検知しても1分を待たずすぐに新しいチャネルが使用可能になる。しかもその帯域は、一般的なルータではオフとなっているDFS帯なので、高速な通信が可能というわけだ。高木氏は、「現時点で、他社製品はレーダーを検出すると、混雑したDFS帯以外のチャネルへ戻ってしまう」とライバル機の弱点に触れ、「Portalでは、レーダーと共有しているDFS帯の全チャネルへアクセスできる」と特徴をアピールした。

このほか、Facebookのログイン認証を使用したワンタッチログイン(iOS、Andorid向けのみ)ができるなどユニークなシステムも紹介。今後の展開として、ターゲットとする市場は、まずB2C。その後は、製品認知度を高めながらB2Bへの参入を図っていく考えだ。また、Wi-Fiルータ一体型のほか、モジュールや外付けドングル、分離型製品も検討していると展望を語った。

Portalのまとめ

最後に、IDLテクニカルビジネスマネージャーの石塚加奈子氏からFacebook認証や、他社製品比較のデモンストレーションも実施。メディアサーバーからの4K画像ストリーミングでは、NETGERAR Night hawk X4(AC2350)とPortalとの比較が実演され、「Portal経由はコマ落ちしない」と強調された

Facebookを使ったログイン画面イメージ

メディアサーバーから4Kコンテンツを3本同時に受信してもコマ落ちは見られない

左側のグラフは、Porrtal独自の全チャネルモニタ。常にトラフィック解析を行っている

日本限定色のRioブルー。底面に2つのブラケットを備え、壁掛けも可能だ