Appleは6月13日、年次開発者会議WWDC16の基調講演で、iPhone/iPad/iPod touch、Apple Watch、Apple TV、Mac向けの新OSを披露した。いずれも今秋、正式版が無償で提供される予定で、すでに開発者向けプレビューが公開されており、iOSとmacOS Sierraについては、7月にパブリックプレビューも公開される。

今回は、macOS Sierra開発者向けプレビューを使用した最新のMac体験について、先行レビューをお届けする。

macOS Sierraは、その命名ルールも変更され、刷新されたOSという印象を受ける。しかし、既存のMacユーザーは、macOS Sierraを今まで通りの操作方法で使いこなすことができる。

OSの名称が「macOS」と改められたが、カリフォルニアの名称から取るコードネームは残り、南北650kmにわたって連なるシエラネバダから「Siera」と名付けられた

基本的なユーザー体験は、そのまま残されており、新たに覚えなければならないユーザーインターフェイス上の操作は皆無に等しい。特に昨今、ビジネスでも活用が進むMacにとって、使いこなすための金銭的、体験的なコストが限りなく低く抑えられている点は、毎年新OSをリリースして進化を続ける上で、重要なポイントと言えよう。

その上で、macOS Sierraを一言で評価するなら、「使うのが楽しいOS」、ということになる。

iPhoneユーザーにとっては、iPhoneで覚えたテクニックを、より多くの場面で活用できるようになる。iPhoneとの連携もさらに深まったことで、Macをより身近な存在として感じられるようになるかもしれない。

Macを主体にしてきたユーザーは、iPhoneの機能を取り入れつつも、Macならではの画面の広さと処理性能の高さを活かした機能を通じて、最新のApple製品/サービスの体験を楽しむことができるOSとして、受け止められることになるだろう。