LUMIX GX7 Mark IIにおけるもうひとつの大きな改良は、レリーズ時の音と振動が抑えられたこと。前モデルGX7は、シャッター音が少々甲高く、シャッターショックもそれなりにあった。うるさいと感じるほど大きな音ではないが、ややチープな印象を受けることが個人的には不満だった。

チャージユニットレスの新開発シャッターを搭載

だがGX7 Mark IIでは、シャッター幕の制御を電磁式で行う新開発のシャッターユニットを採用。これによって、シャッター音は低い静かな音になり、シャッターショックも低減された。細かいことをいえば、シャッター音が長めで、切れ味不足な点はまだもの足りないが、前モデルに比べるとレリーズ感は心地よく改良されている。

シャッター方式は、電子シャッターとメカシャッターのほか、両者が自動で切り換わる「AUTO」が選べる

動画の画質設定画面。30pまたは24pの4K動画のほか、60pのフルHD記録などが選べる

シャッター速度は、前モデルの最高1/8000秒から、本モデルでは最高1/4000秒にスペックダウンした。またストロボ同調速度が1/250秒から1/160秒へと低下したのも残念だ。その代わり、最高1/16000秒の電子シャッターが使用可能になったことはありがたい。電子シャッターによって作動音をほぼ無音にするサイレントモードも引き続き搭載している。

連写は、メカシャッターでの最高速度が5コマ/秒から8コマ/秒 (どちらもAFS時) に進化した。RAW撮影時の連写可能コマ数についても、最大9コマから最大40コマに強化。動画は、最大で3,840×2,160ピクセル/30pの4K記録に対応する。

さらにAFもスピードアップした。前モデルGX7のAFはミラーレスカメラの中では高速と呼べる上々の性能だったが、GX7 Mark IIでは新たに「空間認識AF」への対応や追従性能の改良を図り、いっそうの高速化を果たしている。

手動ポップアップ式のストロボを内蔵。前モデルと同じく、外部ストロボ用のコマンダーとしても利用できる

陰影が際立つように、斜め下から外部ストロボを照射して撮影。マニュアル(F16 1/200秒) ISO200 WB:太陽光 焦点距離:32mm レンズ:LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.

薄暗い室内だったが、明るいレンズと強力な手ブレ補正のおかげで、ストロボを使わず低感度で撮影できた。マニュアル(F1.7 1/30秒) ISO200 WB:曇り 焦点距離:15mm レンズ:LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.