団塊世代の親を持つみなさん、親がなかなかスマホに換えてくれなくて困っていませんか。もしそうなら無理にスマホを勧めるのではなく、iPadをプレゼントしてしまうのはいかがでしょう。母の日の贈り物にするにはちょっと高価? でも、これからのことを考えるとその価値はあるかもしれません。スマホよりiPadのほうが良いかもしれないと思えるポイントをご紹介します。

親にiPadを勧めたい理由6項目

コミュニケーションがスムーズに

夫婦間や子供・友達とはいつもLINEで連絡しているのに、親だけは通話かSMSというのは面倒ですよね。でも、iPadがあればLINEを使うことができます。LINEのアカウント登録には電話番号が必要ですが、これはガラケーの番号でもOKなんです。実家グループを作っておくと何かと便利です(実感)。

アカウントを新規登録する場合は「LINE」を使ってください。「LINE foriPad」では登録できません

LINEを使っていない方は、iOS標準の「メッセージ」や「FaceTime」で。iPhoneと同じように使用できます。もちろん、どれも通話料がかからないので料金を気にせずコミュニケーションできます。

これ以外にも、iPhoneと同じようなアプリが多数使用できます

パソコン管理の煩わしさを低減

実家のパソコン、セキュリティソフトのライセンスは切れていませんか? OSはアップデートされていますか? ブラウザは? そうでなくても「カタカナしか入力できなくなっちゃった」「変な表示が出たんだけどどうしたらいい?」といったサポセン対応に煩わされた経験がある方は少なくないでしょう。

iPadなら、タップ・フリック・文字入力などの基本操作が分かれば、後はそれほど困ることはありません。iOSのアップデートは必要ですが、分からなければ帰省した際にメンテナンスすれば大丈夫でしょう。また、アプリはAppleの審査を通ったもののみ提供されるため比較的安全性が高く、バージョンアップがあれば自動的に更新させることも可能です。

パソコンでやることは大体カバー

iPadはかなりの範囲でパソコン代わりに使用できるので、買い換えを検討中なら対象に含めても良いかもしれません。メールやネットの閲覧はもちろん、動画・音楽などは専用アプリを使えばパソコンよりも手軽で、場所を選ばず視聴できるのも良いところ。WordやExcelなどのビジネス系ソフトもiPad版を使用でき、デジタルカメラやプリンタも各メーカー提供の専用アプリで接続が可能です。ただしパソコンほどの自由度はないので、周辺機器の使用頻度が高い場合はご注意を。

YouTube、Huluなど、各種動画サービスは専用アプリで

映像を小さく表示させつつ他の作業ができる「ピクチャーインピクチャー」表示も可能(対応アプリのみ)

Word、ExcelもiPadアプリに。パソコンで作ったファイルも開けます

最近のデジカメはWi-Fi機能付き。スマホやタブレットから写真を読み込めます

スマホに比べて格安または月額料金不要

基本的に家で使うのであれば、モバイル通信機能のない「Wi-Fiモデル」のiPadで大丈夫。本体を買ってしまえば他に料金は必要ありません。スマホは料金が高いからと敬遠している方にも安心してオススメできます。

Wi-Fi+セルラーモデルは、Wi-Fiがなくても携帯電話の電波で通信が可能

外でも通信を利用したいなら、モバイル通信機能付きの「Wi-Fi+セルラーモデル」が便利です。オススメはApple Storeで買えるSIMフリー版+MVNOのデータ通信専用プラン。これは電話番号のないデータ通信のみのプランで、例えばIIJmiomineoなら3GBで900円/月という安さです。プラン変更や解約も柔軟にできるため、先々の活用度が見えにくい場合にもムダを抑えやすくなります。

IIJmioのデータ専用SIM。家族で10GB使えるプランも

画面が大きく、文字も拡大できて見やすい

ガラケーよりも液晶が大きいスマホとはいえ、老眼に文字の多い画面はやはりツラいものです。かといって文字を大きくすると画面上に表示できる内容が少なくなるというジレンマが。でも、iPadのサイズなら大丈夫。ニュースサイトや電子書籍の閲覧にもオススメです。

「設定→一般→アクセシビリティ」で「さらに大きな文字」をオンに

これくらい拡大が可能です

電子書籍も文字サイズを変更可。読書家の方にもオススメです

非常時の通信手段・情報源としても

大きな災害に遭ったとき、重要になるのが情報・通信手段の確保です。5年前の東日本大震災では情報手段としてのTwitterが注目され、その後、政府や自治体がSNSを活用する流れが生まれました。民間のボランティア活動ではFacebookが連絡手段や活動報告などに活用され、若い人を中心に行動を起こす場としても浸透していきました。

4月に起きた熊本地震では、熊本市長が自らTwitterで市民や支援者に向けた情報提供を行い注目されているほか、即時性の高さと時系列で追えるという特徴から、各方面で公的機関が積極的に活用している様子が見られます。

NTTドコモは充電サービス、移動基地局などの支援情報をマップで更新中

さらに、大手キャリアはいち早く避難所へ臨時基地局や充電サービスの提供を開始し、公衆Wi-Fiスポットを無料開放しました。Wi-FiがあればiPadが通信手段にもラジオにもなります。非常時の連絡手段のひとつとして、また情報源としても活用できるよう、SNSやラジオ等のアプリも入れておきましょう。

iPadでラジオが聴けるNHKの「らじるらじる」と、民放の「radiko.jp」。Wi-Fiがあれば放送電波の入りにくい場所でも大丈夫

政府や官公庁がTwitterで防災情報を発信。地元自治体も探してみてください

iPadを贈る際にしておきたいこと

いかがでしょうか。使い慣れたものを無理に換えさせるのはお互いにとってストレスになりかねません。だったら、そこには触れずに新しいものを贈るほうが丸くおさまりますよね。親孝行のつもりで、Apple IDやおすすめアプリなども準備してあげましょう。Apple Storeのパーソナルセットアップサービスも賢く活用してください。

モノだけじゃない親孝行をぜひ