パソコン周辺機器などを扱う「BUFFALO」を擁するメルコホールディングスが流水麺のシマダヤを関連会社化。この異色の組み合わせはネット上でも話題となった。なぜこの2社がタッグを組むのだろうか。
協力関係の意図は?
メルコグループは、純粋持株会社のメルコホールディングスと、パソコン周辺機器からネットワーク機器、ストレージ製品などを手掛ける連結子会社22社によって構成される。マウスやキーボードを発売するバッファローはメルコグループの中核となるメーカーだ。一方のシマダヤは、水でさっとほぐすだけで食べられるうどんやそば、そうめんなど「流水麺」で有名な企業。一見、何の関係もなさそうな2社だが、メルコホールディングスが4月15日に発表したプレスリリースによれば、メルコホールディングスがシマダヤの株式22.7%を取得し、シマダヤは2016年4月27日付で持分法適用関連会社になるという。
バッファローの代表的な製品。マウスやキーボードといったパソコン周辺機器、無線LANルーターなどのほか、デジタルフォトアルバム「おもいでばこ」のように新ジャンルの製品も開拓している(写真は左上が「BSMBB21Sシリーズ」右上が「BSKBU13シリーズ」左下が「WCR-1166DS」、右下がおもいでばこ「PD-1000/PD-1000-L」) |
メルコホールディングスはこの理由として、「食の安全に対する関心が高まる中、当社のネットワーク技術、ストレージ技術を用いた製造プロセスの監視・管理システムの同社での検証実験等、より安全で高品質な食品をお客様へお届けするシステムサポートを通じ、食の安全性訴求事業化を目指す」としている。ファストフード店やインスタント焼きそばなど、食品業界で(残念ながら)時々話題になる異物混入などを防ぐ仕組みを作り、食の安全に貢献するというわけだ。
その仕組みがどういった方法で、いつごろを目安に実用化するのか、といった具体的なことはまだ何も決定していない。メルコホールディングスの広報担当者によれば「今は協力しあうことが決まった段階。まずこちらが食品製造の現場について学ぶところから」とのことだった。