米AMDは5日(現地時間)、開発コード名"Bristol Ridge"として知られる第7世代AMD AシリーズAPUの発売時期を前倒しし、2016年5月31日~6月4日に台湾で開催される「Computex 2016」で正式発表すると予告した。

"Bristol Ridge"は、CPUコアにExcavatorコアを採用する新APU。プラットフォームを刷新し、現行の「AM3+」や「FM2+」から「AM4」へ移行することなどが、これまで明らかになっている。

2011年発表の"Llano"から数え、7世代目のAシリーズAPUとなる

パフォーマンスやバッテリライフの向上に加えて、4KのサポートやDirectX 12対応などがうたわれている

今回、発売時期を前倒しとともに、既存モデルや競合製品とのパフォーマンス比較が公開された。前世代の"Carrizo"からパフォーマンスと電力効率を高め、CPUのパフォーマンスでは"Carrizo"比で約10%、さらに2014年に発表した"Kaveri"比で50%の性能向上を実現したという。また、グラフィックス性能も、"Carrizo"や競合製品(Intel Core i7-6500U)を上回るとしている。

Steamrollerコア採用の"Kaveri"比で50%、同じExcavatorコア採用の"Carrizo"比で約10%の性能向上を実現したという

こちらはCarrizoと競合製品であるIntel Core i7-6500Uとの性能比較。3DMark11の結果はCore i7-6500Uはもちろん、Carrizoを大きく上回っている。PCMark 8によるシステム全体のパフォーマンスは、Core i7-6500Uにおよばないものの、Carrizo比で18%向上しているという

AMDによると"Bristol Ridge"は、予定より前倒しで量産出荷に着手しており、各PCメーカーから薄型ノートPCやコンバーチブルPC、液晶一体型PCなどが投入されるという。

AMDが搭載製品として紹介するのがHPの「ENVY X360」だ。ディスプレイが360度開く15.6型2in1 PCで、4コアの"Bristol Ridge"が搭載される予定で、最大10時間のバッテリ駆動時間を実現するという