おどる時間が増えてごはんの「甘み」をアップ

従来機種までは、可変圧力おどり炊きを適用できるのは炊飯工程「沸騰維持」の途中までだった。沸騰維持の途中からは釜内の水分量が減るため、無理におどらすと米同士がぶつかって、米の表面が崩れてしまうそうだ。しかし、SR-SPX6は圧力をコントロールすることで、減圧時に穏やかに沸騰させることに成功。このため、沸騰維持の行程中、つねに米をおどらせ続けることができるようになった。

圧力コントロールなしで長くおどり炊きを続けると、米表面に傷がついてしまう。圧力コントロールで優しくおどらせることで、おどる時間を長くすることに成功した

おどる時間を長くするメリットは、ごはんの粒と粒の間にできる空気層が増えること。ふっくらと空気を取り込んだ炊飯ができるため、口に入れるとホロリとほぐれて、一粒一粒を感じられるごはんに炊きあがる。

また、粒の間に空気層ができることで、炊飯後半で使用するスチームが、従来製品よりも米の間にまんべんなくいきわたるようになった。Wおどり炊きシリーズのスチームは「スチームで食材を焼くオーブン」と同じ過熱水蒸気。220℃のスチームを「追い炊き」と「蒸らし」工程時に噴射し、ごはん表面を焦がさないように「焼く」ことで溶け出たうまみをコーティングし、表面のベタつきを軽減、ハリのあるごはんに炊き上がる。

ごはんの空気層が増えたことで、炊飯後半で使用するスチームがパワーアップ。従来製品よりごはんの表面のベタつきが低減し、食べたときのハリと甘みがアップした

炊飯方法だけでなく、内釜も進化。釜の内側にコーティングされた「ダイアモンドプレミアムコート」が従来の2倍の厚さになっている。より強度がアップしたため、洗米や洗浄での傷がつきにくく、保証期間も従来の3年から5年に延長

炊き立てのごはんが用意され、試食もできた。口に入れるとホロホロとほぐれ、一粒一粒が主張する食感が楽しめる。甘みも強く、会場では「おかずなしでどんどん食べられる」との声も