現在、生活者がオンラインコンテンツに接触するために利用される端末としてモバイルデバイスが使われることが増えている。

「我々の感覚としては、モバイルにシフトしきっています。検索のボリュームなどもモバイルがPCを上回っています」と語るのは、Google YouTube プロダクトマーケティングマネージャーの中村全信氏だ。

「PCと違い、モバイルは移動中に利用したり、寝る直前までベットで利用したりできますが、これは今までのマーケティングではなかなか捉えることができなかった部分です」と、マーケティングにおけるモバイルの重要性を語る。

Google YouTubeプロダクトマーケティングマネージャー 中村全信氏

実際「ブランド効果測定」を利用した結果として、モバイル動画広告で大きな効果が見られるという。

「対象期間内の138のモバイル動画広告キャンペーンのうち、46%が有意に検索を促せています。もちろん多くの場合、クリエイティブのクオリティによって効果は左右されますし、今回のキャンペーン全てが必ずしも検索を促すことを第一のKPIとしたクリエイティブでははない中で、、全体としてはしっかりと効果が出ていることがポイントです」と翁氏。

ゲームアプリ等を含むエンタメ業界の場合、モバイルとの親和性が高いため8割のキャンペーンで検索が促せているが、従来は検索につながりづらかった食品や日用雑貨といったカテゴリでも4割は促せているという。

もちろんこれは、検索数の変化であって、直接の商品購買につながった数ではない。しかし動画広告によって試聴者から何らかの行動を引き出すことができたという数字でもある。テレビCMでも同じだが、再生されただけで実際に人が見ていない場合や、眺めてはいてもメッセージが届いていない場合もある。そういった意味なく流れてしまう広告ではなく、人を動かすことができたということが効果測定によって見えてくるわけだ。

「検索数だけではなく、アンケートによって広告想起で6割、認知度4割、促しにくい比較検討でも2割で効果が出ています」とモバイルにおける動画広告効果を翁氏は語った。